http://www.asahi.com/health/news/TKY201108120188.html
肥満になると血圧が上がる傾向があるが、その仕組みのカギを握るたんぱく質を、東北大の片桐秀樹教授(代謝学)らのグループが見つけ、9日付の欧州循環器学会誌(電子版)に発表した。肥満を治す薬の開発も期待できる成果という。
グループは、いわゆる内臓肥満で脂肪がたまった人の肝臓に見られるPPARγ(ガンマ)というたんぱく質に着目し、マウスの肝臓にこのたんぱく質を作る遺伝子を入れてスイッチを入れてみた。するとやせたマウスでも、肝臓から「肥満している」という情報が脳に伝わり、脳からの指令で血圧が上昇して体内の脂肪の分解が進んでいた。
肥満になると血圧が上昇するのは、基礎代謝を上げて太りすぎを防ぐ反応と考えられている。しかし、それを上回るペースで栄養を取ると、高血圧が続いて動脈硬化につながる。