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冬場、室内で快適に過ごすためには、暖房器具を上手に活用することが欠かせない。
東京都健康長寿医療センター副所長で医師の高橋龍太郎さんは「部屋をむらなく暖め、体全体を温めることが大切です。特に高齢者宅の居間は、こたつやホットカーペットなど体の一部を温める暖房器具の使用が目立ち、室温が低くなりがち」と指摘する。
高橋さんによると、室温が15度以下の部屋で過ごすと自律神経のバランスが悪くなり、健康面で影響が出かねないという。例えば不整脈の症状や低血圧による発作、消化・排せつ機能の変調などだ。冬場の居間の室温の目安は20度前後。室内に温度計を置いて部屋の温度が低くなりすぎないよう気を配りたい。
暖房器具の特徴について理解することが大切だ。例えば、こたつは下半身を温めるが、姿勢が固定され活動量が低下する。エアコンは床付近を暖めにくい。
冷えやすい足もとを温めるには、エアコンに加え、ホットカーペットや床暖房を使いたい。カーペットの下に保温効果を高めるシートやマットを敷くのもいい。また、ファンヒーターは冷気が伝わる窓際に置いて、暖かい空気を部屋中に循環させる。
「適切な室温管理により体全体を温めることで血行も良くなり、活動力も増す。住まいに応じて工夫してほしい」と高橋さんは話す。
(2011年1月27日 読売新聞)