従姉と従姉の旦那さんが、研究している事です。
とても面白そうです^^
今年 名古屋へ引越ししたばかりなので、足を怪我しなければ、今週、法事(和歌山)の帰りに、よるつもりだったんですけどねー><
http://www.bio.nagoya-u.ac.jp/index2.html
卵細胞生物学
多細胞動物の個体としての歴史は卵に始まります。私たちヒトも例外ではありません。誰もが1個の細胞である受精卵に起源をもっています。動物の卵は例外的に巨大で、その点でも特殊に分化した細胞といえますが、最も注目すべき特質は、全ての種類の細胞がそれから形成されうる、つまり、その核が"全能性"を有した細胞であることです。また、複雑な構造をもった動物の個体を構築するためには、多種多様な細胞種からなる多数の細胞が必要ですが、そのために、卵は、受精すると細胞分裂を活発に繰り返して、急速に細胞数を増やすことができる、きわめて高い分裂能をもった細胞でもあります。私たちの研究グループは、動物、特に無尾両生類(カエル)の卵がもつ、全ての種類の細胞への分化を導きうる核の"全能性"と、30分という短い間隔で分裂を繰り返すことができる高い細胞分裂能(これはゲノムを複製、分配する能力と細胞質を2つに分離する細胞表層の能力の双方を含みます)に着目して、卵の細胞核と細胞表層が、どのような機能・構造的特質をもっているのか、また、そうした特質を支える分子基盤はどのようなものなのかを明らかにすること、言い換えれば、卵細胞の高い分化能力と分裂能力の秘密を解き明かすことを目指しています。また、卵や精子などの生殖細胞がつくられるときの、細胞間のコミュニケーションの在り方に関心をもっています。
卵の全能性、高い分裂能の秘密に迫る
受精卵の細胞核は、クロマチンや核膜の構成タンパク質が、分化した体細胞の核とは大きく異なっていることが明らかにされています。こうした核の特殊性は、受精卵でみられる特殊なゲノムの複製機構や遺伝子の発現制御と関連性があると考えられています。また、受精卵が細胞分裂する時に、卵の表面構造や表層の細胞骨格系が短時間で劇的に変化するのが知られています。こうした細胞表層の特質は、細胞質分裂を引き起こす収縮環の構築や収縮と連関したものである可能性が示唆されます。このような核の構成タンパク質の特徴や表層の構造変化を足掛かりにして、試験管内で卵の核を再構築できるカエル卵無細胞系や、卵が巨大な細胞であるために調製することが可能な(従って他の細胞では不可能な)単離した細胞表層などのユニークな実験系を駆使し、卵に分化全能性と高い分裂能をもたらしている細胞システムの分子基盤を解明したいと考えています。これまでに、初期胚の核では、クロマチンの核膜への結合の仕方が他の体細胞とは異なっていること、細胞分裂をするときとしないときで修飾状態が異なるものや、細胞質中にあるときと細胞表層に分布するときとでは構造が大きく異なるものなどが収縮環の構築に与るタンパク質には含まれることなど、興味深い糸口が得られています。
小型魚類を使って生殖巣の性分化を探る
脊椎動物の未分化生殖巣は生殖細胞と体細胞からできています。これらの細胞はオスかメスかという性の違いに従って、たいへん異なった細胞分化を示しますので、非常に興味深い形態形成の二者択一のモデルとなっています。私たちは、これらの細胞分化とそれに必須な、生殖細胞と体細胞間のシグナルのやりとりを、モデル生物であるメダカと脊椎動物唯一の自家受精魚を使って研究しています。