任期満了に伴う長野県知事選挙は10日に投票が行われ、無所属の現職で自民党や民主党などが推薦する阿部守一氏が、共産党が推薦する新人らを抑えて2回目の当選を果たしました。


長野県知事選挙は、開票が終了しました。

▽阿部守一(無所属・現)当選、62万6462票。
▽野口俊邦(無所属・新)、10万6120票。
▽根上隆(無所属・新)、1万1209票。


現職の阿部氏が2回目の当選を果たしました。

阿部氏は53歳。


旧自治省(今の総務省)に入り、長野県の副知事や総務省の過疎対策室長などを務めたあと、前回(4年前)の知事選挙で民主党や社民党などの推薦を受け、初当選しました。


今回の長野県知事選挙で阿部氏は、民主党や社民党のほか、前回、別の候補を支援した自民党や公明党、それに次世代の党、結いの党、「日本維新の会の地方組織」から推薦を受け、共産党が推薦する野口氏らと争いました。


選挙戦で阿部氏は、新たな創業支援制度の創設など、1期4年の実績を強調するとともに、新しい県立大学を設立して人材育成に力を入れることや、来年春の北陸新幹線の金沢開業を踏まえ、観光客の増加に取り組むことなどを訴えました。


その結果、推薦を受けた自民党や民主党などの支持層に加え、支持政党を持たない無党派層などからも幅広い支持を集め、2回目の当選を果たしました。


阿部氏は「2期目の知事として県民の期待に全力で応えるとともに、県民の悩みや課題を共有して解決していく県政、県民の夢や希望を共有して一緒になって実現していく県政をしていきたい」と述べました。


また、阿部氏は「人口が急速に減少していくことが見込まれるなか、若い世代があすへの希望を持って暮らせる長野県にするために、少子化対策や子育て支援、それに若者の就労支援など、人口問題の対応にしっかりと取り組んでいきたい」と述べました。

投票率は43.56%で、これまでで最も低かった前回を9.14ポイント下回り、過去最低となりました。