岸田外務大臣は訪問先のベトナムでズン首相と会談し、集団的自衛権の行使容認を閣議決定したことを踏まえ、「積極的平和主義」の立場から国際社会の平和と安定に貢献していく考えを説明し、理解を求めました。ズン首相は、日本の姿勢を支持する考えを示しました。


この中で岸田大臣は、集団的自衛権の行使容認を閣議決定したことなど日本の安全保障政策を説明したうえで、「国際協調主義に基づく『積極的平和主義』の立場から国際社会の平和と安定に貢献していきたい」と述べ、理解を求めました。


ズン首相は「日本の『積極的平和主義』を大いに歓迎している。日本が東アジア地域の平和と安定のために大きく貢献することを期待したい」と述べ、日本の姿勢を支持する考えを示しました。


また、会談では、岸田大臣が、日本がベトナムに対し巡視船として使用できる船舶6隻を供与する、総額5億円の無償資金協力を行う方針を説明したのに対し、ズン首相は感謝の意向を示したうえで、引き続きの支援を要請しました。


会談のあと岸田大臣は記者団に対し、「ベトナムが面する南シナ海は海上交通の要衝で、この海域の安全確保は日本をはじめとする国際社会全体にとって重要だ」と述べ、今後もベトナムの海上警備能力の向上に協力したいという意向を示しました。