お寺と神社の違い


お墓のある所がお寺で、鳥居のあるのが神社」





仏教神道という宗教の違い」



「最高の存在が仏様神様の違い」


「祈りの仕方が"合掌"か"おじぎと拍手"かで全く違う」


人間を超えた力をもち人間を支配する力をもつのが神、それに対して仏というのは、絶対者ではなく、覚者(めざめたるもの)といわれるもの、つまり 真実の智慧というものを悟ったものをいう」



「仏尊像を安置し、仏教の教えを説く僧侶の住むところがお寺で、日本の神様の御魂を祀るところが神社」






仏様:仏を敬って言う言葉ですが、「仏」とは、仏教の悟りを開いた聖者(仏陀)・特に、釈迦。また、身近には、死者・死体や死者の霊等も仏様と言っています。


お釈迦様:釈迦を敬って言う言葉ですが、仏教の開祖です。釈迦族の王子でしたが29歳で出家し35歳で悟りを開き80歳で入滅しました。仏様なので同じく祈りの仕方は「合掌」です。



神様:神を敬って言う言葉ですが、日本では古くから八百万神(やおよろずのかみ)の「多神教」で、路傍の祠から各家の神棚、自然の山河等あらゆるものを神聖視し、神様と言っています。


但し、キリスト教やイスラム教では、「一神教」です。祈りの仕方は省略。



●お寺


仏教の開祖はお釈迦さまです。
お寺というのは、もともとはお釈迦さまの遺骨をおさめる塔を中心に造られたものでした。
その後、時代とともに仏像を安置する金堂(本堂)がメインになり、塔は脇役になっていきました。


お寺は中国・インドといった外国から伝わった仏教です。

お寺は、仏様を祀り、仏像をすえ、僧が仏法をおさめる為に存在しています。
お寺には、僧侶・尼さん・住職などがいて、御本尊として仏様が安置されています。

大日如来、薬師如来、釈迦如来、聖観世音菩薩、文殊菩薩、地蔵菩薩、不動明王などの像が仏様です。



お寺は、院・庵・坊・大師・寺院などの数々の呼び名がありますが、どれも意味は同じです。


また、神社では参拝時に御神体を拝み見ることが出来ませんが、寺院では御本尊を拝み見てお祈りを捧げることが出来ます。


御本尊は、金堂に安置されており、お祈りを捧げる礼堂と同じ建物内に一体化して存在している為、神社よりもお寺の方が、御本尊(お寺の場合は仏様)をより近く感じることができると思います。

皇室では仏教行事や仏教儀式を執り行いんます。故人を仏葬し、位牌を祀り、仏壇に礼拝し、初七日、四十九日、一年忌、三年忌などを行う法要もお寺独特の儀式です。


ちなみですが、諸外国の仏教には葬儀、法要、檀家、戒名がありませんので、外国の仏教は哲理であり宗教ではないのです。

外国を起源とするお寺(仏教)の考え方が、日本に伝わり日本独特の宗教に存在価値が変わっていったのです。



●神社

神々は、いろいろな種類があり、発展の段階もさまざまなものが並んで存在している。


自然物や自然現象を神格化した神、思考・災いといった抽象的なものを神格化した観念神(貧乏神など)、古代の指導者・有力者・天皇などを神格化したと思われる神、氏の集団や村里の守り神とされるようになる神々など。



神社の起源は、磐座(いはくら、または いわくら と発音します)や神の住む場所とされる禁足地(入っていけない場所)などで行われた祝事典で臨時に建てた神籬(ひもろぎ)などの祭壇が起源と言われており、元々は常設された建物ではありませんでした。



元来は沖縄の御嶽(ウタキ)のようなものだったと考えられています。

神社は神道に属しており、日本の神様が祀られています。伊勢神宮や明治神宮といった「神宮」の称号のついた建物は数ある神社の野中でも特別格式の高い神社です。


大社、神宮、神社はいずれも神道に属しており、これら以外の呼称を付けられた神社の大半が祀られている神様の名前を元にして名づけられました。


神道には大勢の神様が居りますので、様々な名前で呼ばれます。その中でも、特に大規模な神社は神宮や大社と呼ばれます。

神宮・大社と呼ばれる場合は、天皇や皇室祖先神を祀っているのが普通です。


神社の入口には必ず鳥居がありますが、なぜ鳥居が神社だけに建てられているか。それは神社には神が降りてくる神域があります。神域に降りた神様と、人が住む世界とを区別し、お互いの存在を分かち合いながら住み分ける為に鳥居を建てたとされています。

天皇または皇室祖先神は神式で儀式を行いますので、他界したら神葬祭を行い、位牌ではなく霊璽を祀り、仏壇ではなく御霊舎に礼拝します。
仏教が四十九日、一年忌で故人を法要する変わりに、神道は10日祭、50日祭、一年祭、十年祭など年祭の神式で故人を祀ります。


外国を起源とするお寺と違い、神社の起源は日本ですし、仏教より歴史が長く日本だけの宗教とされている点も大きな違いの一つです。






◇「神社本庁」
神社本庁は神宮(伊勢神宮)を本宗とし、日本各地の約8万社の神社を包括する宗教法人。つまり国や地方の機関ではない。


ただし,すべての神社を統括しているわけではなく,靖国神社,日光東照宮,伏見稲荷大社などの有名な神社で「神社本庁」との関係のない神社もあります。

◇「宗教法人」
「宗教団体」については、「宗教法人法」に基づき「宗教法人」となることができます。

宗教法人の所轄庁は、その主たる事務所を所管する都道府県知事ですが,複数の都道府県内に境内建物を備える宗教法人などは文部科学大臣の所轄となります。(宗教法人法第5条)

◇「宗教法人法」
「宗教法人法」は、宗教団体を規制する法律ではなく、宗教団体に法人格を与えることにより、財産の所有や維持管理,団体の目的達成のための業務及び事業を運営することに資するため、法律上の能力を与えることを目的とする法律です。

政教分離の原則から,行政が宗教団体の運営等に関与することはできないこととされています。