私は別に音楽リア充をアピールしたりはしたくないのです。地道に練習して本番でベストを尽くす、それだけ。
むかし、ある先生に「あなたは8歳の子どもだと思ってクラリネットをやり直しなさい。」と言われたことがあります。
今思うと、いい意味での再スタートしてねと受け取ることができるが…当時は最後通告のように受け取った。これが私のしくじりです。
当時は「もう辞めようかな…」と悶々としました。いやね、そう思う時点で辞めてもよかったのかもですが… 踏ん切りがつきませんでした。
ただね、私は音楽に対してエゴを棄てるようになりました。この世界ね、それなりに厳しいですから…そんな自分の想いでなんでもできるわけではありません。
自分に与えられたことを、時にはストレスで吐きそうになりながら頑張るだけなんです。
言うこと聞かない身体を演奏できるように練習する、私は決して天性のものなんて持ってないので地べたを這いつくばるように練習していくしかないのです。たいして立派な人間ではありません。誇れることなんて、なんもありません。
そんな私ですが、生徒さんの指導には定評があります。演奏が上手くいくようにプランニングして提案することに長けているようです。しかし、コロナ渦や物価高騰の影響で新規の生徒さんの獲得はできていません。
ただ、レッスンを必要とする人はアクションを起こすはずなので焦らずにいようと思う。私は私のできることを地味に頑張るだけです。
そんな事よりも、今は自分の練習が楽しくて仕方ない。練習の仕方を工夫したら身体が楽に自由に演奏できると体感できることがある。諦めずに取り組んできたことは決して無駄ではないということです。
歳を重ねると分かったのが、再スタートはいつでもできること。そこに変なプライドや余計な想いは必要ないということ。
取り組むか諦めるか、それが分かれ道。私はなんだかんだあっても、諦める選択肢をしなかった。それだけ。
私には、研究のための時間が与えられている。それはそれでいいことなのです。
まぁ…いろいろあったね。人生経験が音楽に現れるって、そういうことなのかな…と思ったり。
私は無名のフリーランスのクラリネット奏者です。なんも誇れることはありません。けど、今はそんな事よりも学びたいことを地道に取り組むだけです。
そんな気持ちで音楽に仕えていきたい。