オーケストラのパート譜でたまに「in C」の文字を見ることがあるのですが、これは「in B」のように書かれている楽譜をB管のクラリネットでそのままの運指で演奏するのとは違うことが必要になります。B管またはA管のクラリネットで読み替える作業が必要なのです。

 

ベートーヴェンの交響曲などにin Cがよく出てきます、例えば交響曲第5番「運命」の第4楽章や交響曲第9番「合唱付き」いわゆる第九の2楽章です。もちろん、C管のクラリネットがあればいいのですが正直あまりオススメしません。その理由は後で書きますね。

 

in Cの楽譜をB管で読み替えするのは、よくあることです。私は完璧にできるほどではありませんが日常会話程度にはできます。これは、まだ序の口なんです。A管で読み替えするのが、なかなかの難題ですね。実は昨日のワークショップで題材のベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番のパート譜はin Cなんです。クラリネットの相方さんと事前にやり取りして「B管A管どちらでいきましょう?」と相談させていただいて、A管で準備することになりました。

 

ここら辺から私スイッチ入りまして必死のパッチで読み替え作業を始めました。スコア眺めて目がチカチカするは音源を聴いて必死の勉強するは。。。こういう時の私の集中力は普段のゆるゆるとは違うのです。そして気がついたのです。。。私が大好きなピアニストであるクリスティアン・ツィメルマンがバーンスタイン指揮するウィーンフィルと共演する動画なのですが。

 

 

確かに、クラリネット奏者はA管で演奏しているのです。

 

これは、いい発見しました。ちなみにこの動画はぜひご覧ください、いい音楽してますよ。

 

で、肝心の読み替えのやり方はどうしたらいいの?ということは、あえてここでは書きません。説明が難しいですし実際にレッスンで複数の生徒さんに教えましたが。。。めっちゃはてなマークな感じでした。

 

最後に、C管のクラリネットですが私も何度か吹かせてもらったのですが。。。音程の音色のバランスが難しく私個人としては使わない選択をすると思います。そしてC管クラリネットって使う機会は本当に少ない割にとても高額だったりするので私は購入はしないでしょう。

 

さて、そろそろ準備して生徒さんのマウスピースの選定のため楽器店に向かうとしましょう。