そしてその元マネージャーと社長の知人の仲介で、僕と彼女は社長を交えて、4人で食事会を開いて
もらった。
そこで社長は、彼女にちゃんと映画をする、そして彼にはちゃんと経費も払う、と約束した。
彼女は少し安心した表情をした。僕は最後に1度だけ信用してみようと考えた。そして僕はしばらく自分のするべきことに専念した。
しかし、社長の約束は果たされることはなかった。
そして宮さんは家族に問題が表面化し、生活ができなるほど追い込まれ、会社を辞めた。そして新しい就職先を
探しながら、アルバイトを始めた。最後に宮さんが言ったのは、
「全員グルだぞ」だった。
そして突然、崩壊が来る。
彼女がいつものように、仕事に出て行く。帰ってこない。メールの返事がない。心配した僕は分かりえるところに
聞いて回った。しかし彼女はどこにもいなかった。
その日の夜、彼女から短いメール。
「たんすの中にお金があるから、それを使って」
見ると封筒に小銭で3000円、入っていた。僕は何度も返信したが、それきり帰ってこなかった。
そう、彼女の仕送りで僕は養われてきた。
最後の方は、家にあるものを売って暮らしていた。あまりに辛くて、僕は憤り、彼女に当たったことがある。
それが致命的だったのだ。
3日後、弁護士から連絡がきて、僕はその事務所に呼ばれた。
話は完結で、彼女の両親が怒っている。そういわれて、弁護士は僕に紙を手渡した。
僕は月末に今の部屋を明け渡すこと、彼女に2度と近づかないこと、
などが書かれた誓約書だった。
僕はそれにサインした。
よかった、無事で、としか考えられなかった。
帰り際、弁護士さんはこういった。
「これでも頑張ったんです。ご理解ください」
本当は警察沙汰になることだったそうだ。
「随分前から彼女は逃げ出したかったようで、そのタイミングをうかがっていたんです」
帰り道、僕は晴れ渡る空を眺めながら帰った。
彼女との思い出がまだ残る、今にもまだ彼女がふらりと戻ってくるような、その部屋に。