みんなが張り切って、この企画の実現に向けて張り切る感じは確かにした。
週に1度の全体会議、他はそれぞれが制作費や配給戦略などを考えて、持ち込み先や、協力者を
交渉していく・・・
はずだった。
最初の会議から1ヶ月がたったころ、元マネージャーとその会社の社長とで、問題が起きた。
なんでも始まりはマネージャーに約束していた給料を払えないということだった。1ヶ月も動いていて、
お金がもらえないのは何故か?最初の支払いからこういうことは困る、というマネージャーの弁。
確かにそうだと僕も思った。そして彼が社長と交渉の結果、最初の支払いはされた。が、彼はそのお金を
受け取ったのを最後にその会社とはやっていけないということで、去っていく。
宮さんは、そのマネージャーを批判した。何も結果を出していないのに、お金だけもらっていなくなるというのは
無責任だと。そしてマネージャーは僕に、赤松さんは自分で貰うものを貰ったほうがいいですよ、直接、
交渉したほうがいいです、といった。
僕は違和感を感じつつ、その社長の所へ説明を求めに行った。
するとその社長は、マネージャーにこういったという。
「彼が赤松のマネージャーをするというのだから、それ以外の仕事も含めてしてもらうということで、雇った。
支払ったお金の半分は君のお金だ」
僕はそれをマネージャーに聞いたが、彼はそんな話はでていない、という。
僕は映画をどうするつもりですか?と社長に聞いた。
「僕はやりたい」と、社長。
そして「約束とおり、赤松君には経費も払う」と付け加えた。
その打合せがあって、数日が経ったころ、僕は宮さんと会って話していた。
そこで彼から会社の厳しい状況をきいた。
「社長は空想癖」だと。そして、自分の給料も何ヶ月もでていない。経費など、半年もでていないと。
だからお前が来て、何かを変えてくれると考えていたのだと。
僕は社長がこの件で何も動いておらず、僕の人脈をあてにしていたこと、などを聞いた。
困惑した僕はマネージャーと社長の共通の知人に相談した。すると彼は社長との関係もあるが、
赤松君の映画を進展させるのが優先だから、できることはすると言ってくれた。
部屋に帰って僕は彼女に全てを話した。今思うと彼女に話すには重かったに違いない。
ただ僕はその時、全てを正直にしていたかっただけだった。彼女は悲しんだ。そしてただ頑張ろうと
言った。