近所のセブンイレブンにTさんという、素敵な女性店員さんがいるんです。女性にしては珍しく(?)比較的夜遅くにシフト入ってる方でして。憧れの女性なんです。

なかなか解ってもらえないかもしれませんが、本当に一目惚れした時ってイナズマに撃たれたように衝撃が走って、体が動かなくなるんですね。スラムダンクで花道が晴子に一目惚れしたシーン、まさにあのまんまになるんですよね…。マンガの世界じゃなかったんです。

初めてTさんを見た時がそうでした。パニック起こしたように判断を失い、足が動かない。それくらい私にはTさんが素敵な女性に見えたんです。それほど華やかな美人というわけではないかもしれませんが、いかにも優しそうなオーラがあって、癒し感がビンビン伝わる。そんな人なのです。

そんなTさんですが、なかなかお店で見かける機会がありませんでした。いつ働いてるのかもいまいちわからない…。今日はいるかな?という時にはいない、全くノーマークな時に立ち寄ると居たりする。読めませんでした。

そして遂にといいますか、Tさんがお店で働いてる時を捕らえたのでした。シフトを掴んだわけでもありませんし、足しげく通ってパターンを読んだわけでもありません。そんなストーカーみたいなマネは絶対しませんからねw たまたま友達とメシ食った帰りに立ち寄ったら居たのです!

久しぶりでした。
私は決めました。
「手紙を渡そう!!」

普通、手紙なんか渡されても女性は怖がって嫌がられて終わりです。でも、それでも良かった。自分の中でケジメさえつけられれば…。

家に帰った私はメモ紙を手紙にして文章をしたためました。

『突然にごめんなさい、何とかお話したいと思ってお手紙します、良かったら連絡下さい、怖いとお思いでしょうがこれしか手がありませんでした(笑)、イヤでしたら捨ててください、ダメ元ですので…。』

推敲に推敲を重ね、こんな重くならない程度の文章を練り上げたのでした。
さあ、これを持ってセブンに突撃だ!
この時、夜中の午前一時半。w

しかし、Tさんは既に居ませんでした。代わりに歯抜けのおっさんの店員さんが一人。

私はいっそ店員さんに聞いてみました。
私「Tさんていう女性の店員さん、いらっしゃいますよね?今日はもう上がっちゃったんですか?」

店員「あぁはい、一時で上がっちゃいましたね。あの方は月、水、金…」
私「あ、そこまではいいですw  (^_^;)」

なんと、なかなか会わないと思っていたのは巡り合わせの問題で、Tさんは割とシフト入っていたのでした。なーんだ。

私はさらに踏み込んで質問してみました。

私「あの方は結婚してらっしゃ…」
店員「ええ、してますよ。子供さん結構大きくて、高校生と、あと社会人かな」
私「あ、そこまではいいですw  (^_^;)」

終  了  www

子供が高校生と社会人て、お前はどんな熟女に惚れたんだ!と思われるでしょうが、Tさんは見た目かなり若いんです。肌も綺麗ですし、せいぜい私と同じか少し若いくらいだとばかり。びっくりでした。

やっぱりなあ、そりゃそうだ…。本当に素敵な女性は誰が見ても素敵なものだ、ほっとかれる訳がないんだ…。
ていうか、イナズマが落ちたあの時点から既に叶わぬ恋だったわけですねw  まあ、しょうがない!悔いはない!いずれにせよ俺は手紙を渡す覚悟は出来てましたからね。実行する自信はありましたよ、100%ね。イヤホントに。

私はその教えてくれた店員さんに、Tさんには内緒にとお願いをしました。それと、私が怪しい者だと思われるのを和らげるため、苦笑いと共に「まあ…そういう事なんです…」と言い残し、お礼を述べて店を後にしました。店員さんも解ってくれたようで、しょうがない、ドンマイ的な苦笑いで返してくれて、少し救われました。


最近、周囲の人達と楽しくやれず、
『俺なんか誰にも愛されないイレギュラーな奴なんだ、男にさえ好かれないじゃないか、それに年齢的にも…。もう恋なんて…。』
そんな思いに支配され、クソ喰らえと思っていた過去を『昔は良かった』などと懐かしむようになり、文字通り涙に暮れる事も少なくなくなった、そんな日々でした。消えてしまいたい、などと思うことも…。
しかし今回の事で、久しぶりにときめきというか、若々しく溌剌とした気持ちになった気がしました。
もう少し、自分を捨てずに明るく生きる。
少しだけ心がプラス側に向いてきたような気がする、そんな失恋でした。(^_^;)

これからもTさんは相変わらず、私の憧れの存在であり続けると思います。