YesとNo。 | 平安寺ゆうすけのブログ

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日々日常の戯言をひとつ。

今月はお酒を浴びすぎて身体が困っています。ヤノです。



6/9の弾き語りのチケットが後2枚残ってます。笑



是非来て下さい。





先日23.24.25日と「ともだち」で福島県にツアーに行きました。



初日福島市、二日目郡山、三日目いわき。



とても良い出会いもあり、とても楽しいツアーになりました。



勉強にもなったし。



三日目のいわきの日は、今回このツアーをオーガナイズしてくれた方にいわきを案内してもらいました。



原発の10Km圏内、入れなくなるゲートまで色々な景色を見せてもらいました。



僕は震災一ヶ月後くらいに、南三陸に物資を届けに行きました。



僕が行った場所はまだ行政が入っておらず、津波に襲われたそのままの状態が残っていました。



それはそれは一言では言い表せない程の景色でした。



自然の猛威の前ではどれだけ人間が無力か、、を思い知らされました。



でも、その時の村長さんは僕に言いました。



「僕らはね、被災者じゃないですよ。本当の被災者は原発のせいで自分の街にも、家にも帰れない人だ」って。



今回原発の約7Kmくらいの街まで入る事が出来ました。



近づくに連れて変化してゆく町並み。



除染作業ででた放射性廃棄物があちこちで山積みになったまま。



震災以降手つかずで残されたままの壊れた建物。



車は減ってゆき、すれ違う車には皆防護服などを着た、原発関係で作業している方々が乗った車。



昼間は入れるけど、まだ人は住んではいけない街。



恐らくこの先、誰も住む事はないであろう街。



家、学校、役場、商店街。



人が作った街に居るべきの「人」が居ない。



とても天気のいい日でしたが、言いようのない景色が広がっていました。



正直恐怖を感じました。



外に出てガイガーカウンターのスイッチを入れる。



1つは街でも売っている簡易的な物。



それはスイッチを入れた瞬間「計測不能」となりました。



もう1つは3万程度の高機能な物、スイッチを入れたとたん、高い数値を出し、危険信号の「ピーッ」という音を出す。



車も居ない、海は近く、人も居ない、天気もよかったとこも手伝って、普通に呼吸をする分にはとても良い空気なんです。



でも計測器が教えてくれるのは危険と言う事。



目に見えないものの恐怖。



今回連れて行ってくれた方に「東京帰って見た事を伝えてな」って言われました。



その方も原発で自分の家と生まれ育った街を失いまいた。



それは、南三陸の皆さんも僕に同じ事を言いました。



「是非、これを伝えて欲しい。そして、この現状を見に来て欲しい。」と。



正直難しい事は解らないけど、少なくとも、この国の政治を担う「政治家」といわれる国民の代表の700名程度の方々、国民の代表として全員見に行くべきだと思った。



義務だと思う。



そして、原発に関わる会社の人達、全員見に行くべきだと思う。



こんな状況で何の暴動にもならないこの国が凄い国だと思う。



しっかりと向き合って、暴力ではない解決策を探しているこの国の人達は凄いと思う。



なのに、その国民性に甘えてんのって政治家の皆さんなんじゃないかって思えて来た。



泣き寝入りだよな、こんなのって、、。って思えた。



単純に、こんな思いをして、こんなに困ってるひとがいて、こんな状況が広がっていて、凄い数の国民が反対しているのに、再稼働させようとしているこの国の政治家の皆さんはどうかしてる。



結局日本は敗戦国だし逆らえない「何か」があるのかもしれない、諸々問題がある事くらい少しは解るけど、単純に電気と人の命と、どっちが大事なの?って事。



数十年前まではなくても生きて来れたんだから、無くても良いじゃん。



正直今の自分に何が出来るか解らないけど、でも、出来る事は何かあって、それを探さなきゃいけないし、少なくとも自分の意見がはっきりした。



「原発はいらない。」



原発の事は何か「腫れ物に触る」感覚なっているけど、、そんな事は一切ないはずなんだよね。



僕ら一個人の意見は、政治的なことでも、何でも無い。



原発がなくなって、電気が不安定になっても、経済が混乱しても、我慢する。打破できるよう努力する。



その中で出来る事を模索する。



僕の生まれ育った街にも、少し離れているけど、原発がある。



その事故で街や家を失う事の方が我慢出来ない。



そう思えた。



そう思えただけでも僕にとってはとても大きな事でした。



自分の意思をしっかり表明する。



「俺には、私には関係ないし、、」ってのが一番悪なんだって。



別にだからってなんかしろってわけじゃなく、むしろ何もしなくたって良いと思う。



最低限自分のYesか、Noか、の意思があれば。



そんな事を再認識させてくれるツアーになりました。