今日は病院へ行く日
朝から登院拒否のモード入り
時間になって起こしてもなかなかベッドから起きて来ない
しびれを切らせて圭子さん
“どうするの??”
“・・・・・・・・”
“どうするの?? もう時間よ!”
“・・・・・・・・”
“私だけ行って先生に聞いて来ようか?”
“ぅん・・・・・・・・”
結局圭子さん C子さん 佳代の3人で病院へ
主治医の先生のコンピューター画面には
本人はこれないので・・・・・というより来たくないので・・・とメモ
病状にはさほどの変化なし
痛みがひどくなったらと新しい痛み止めを処方
家に帰ると、何やら部屋のあちこちに一人で徘徊した形跡
佳代をベッド側に読んで何やらヒソヒソ
キャッ キャッと楽しそうな話し声
“ワシを何者と思ってるねん?”
“ワシは大役者や!! アッハッハ・・・”
“???”
“ワシ色々考えてんねん・・・・・、何処かにワシの銅像を建てようかな・・・?”
“止めて!! そんなん気持ち悪いわ!”と佳代
“もっと高尚なものにお金使って!!”
“ハングで再起不能になった優秀な若者が居るねん、そいつ等の事も気になってるし・・・”
“なんか基金のようなものを作ろうかな?”
“それなら大賛成や!!”
ここの所ユウスケの食欲は支離滅裂
今これが食べたいと言って
圭子さんが作った頃には、もう次のもの・・・
そのたびに圭子さん、せっせと言われるとおりに何度も何度も繰り返し
お昼にお寿司、マグロの刺身、ちょっとつまんでは
その片づけが終わらないうちに次は
“今度はすき焼きかな??”
“肉、ほうれんそう、糸蒟蒻、麩かな??”
“これやったら、食べれそう!”
“お前べっぴんやな!”
圭子さんの煙草をちょっといたずらしてみて・・・
“鶴瓶に怒られるがな・・・”
夕方の新幹線で福岡へ帰ると言う佳代に
“何で帰るねん・・・?”
帰る支度をするとぱっちり目を開けて・・・
なかなか帰してもらえない
予定の時間を遥かにオーバーして阪神高速を駆って大急ぎで新神戸駅へ
刻々と稜線の彼方に消えようとしている真っ赤な太陽
あと数分、数秒で沈んでしまう太陽
時間がない・・・・・・・・・・・・・・・