iOS向けRPG「ラストログ」の無料体験版をAppClipで実装した話。
長くなるので4つにわけることにしました。
1. メインアプリと同じ処理のClipを作ろう! ←ココ
2. 環境変数を設定して、処理分岐をしよう!(予定)
3. プロビジョニングの設定をしよう!(予定)
4. いよいよアプリをストアに送信!(予定)
1回目はメインアプリとClipアプリでソースを共有しつつ、
同じ処理をさせるアプリを作るところまで。
【ざっくり】
Xcodeで、AppClipターゲットを追加して、Clip版アプリの環境を作成。
必要なファイルの左下のTarget Membershipのチェックボックスをポチポチして、
ファイルを共有。そしたら、同じ機能のアプリができる。
【環境】
MacOS: 11.5
Xcode:12.5.1
言語: Objective-C
【くわしく】
まず、「AppClip」って何?って話をちょっと。
AppClipは、iOS14から実装された機能で、
有料アプリの機能制限をしたものを、お試しで使ってみれる機能。
AppClip版アプリは、ホーム画面には表示されず、容量も10MBまで。
他にも、機能面で制限があるようですが、「ラストログ」は大丈夫。
それでは、本題に入ります。
Xcodeで、メインのプロジェクトを開いて、AppClipターゲットを追加します。
AppClipのBundle IDは、メインのBundle IDに".Clip"を足したものになります。
(メインが"com.example.xxxx"だったら、"com.example.xxxx.Clip"になります。)
プロジェクト名が自動でBundle IDに追加されるので、
プロジェクト名を「Clip」にすると、スムーズです。
AppClipターゲットを作ると、真っ白画面のスケルトンができあがりますが、
ファイルはメインアプリと共有するので、ソースコードは全部削除。
Assets.xcassetsはアイコンを分けたいので残す。
同じものでよかったら削除して、メインと共有でもいいです。
info.plistとかビルド環境の設定を同じにする。"App Clip"の項目は消さないように。
アプリのVersionとBuildは、メインとClipで、同じにしないといけない。
メインアプリとClipアプリのファイルの共有は、左カラムでファイルを選んで、
右下に表示されるTarget Membershipにチェックを入れる。
Clipアプリに必要なリソースファイルと、〜.mファイルにチェックをいれて、
共有設定にすれば、ひとまず、同じ内容のアプリができます。
第1回目はここまで。
次回をお楽しみに!
「ラストログ」のはじまりのお話を無料でプレイしよう!