左     嵐吹寒草   左大臣(藤原良経)

木の葉散りて後はむなしき外山より枯野の草に嵐落つなり

 

  右 勝   湖上暁霧   女房(実は後鳥羽院)

志賀の浦や鳰照る沖に霧こめて秋もおぼろの有明の月

 

 

 左右(方人/味方)/いまだ申さざる先に、判者(藤原俊成)、 右歌殊に心肝に染む。

 左又優なりといへども、猶右を以て勝となすよし申すなり。

 

 俊成 秋の朧月に新鮮さを覚えているのだろう   朧月は春のものとの固定観念有り