門松や おもへば一夜 三十年      芭蕉

 

めでたさも 中くらゐなり おらが春    一茶

 

去年今年 貫く棒の如きもの        虚子

 

子を持たぬ 身のつれづれや 松の内  荷風

 

新年の ゆめなき夜を かさねけり     蛇笏

 

鏡餅 暗きところに 割れて坐す      三鬼