齎部 路通慶安二年/1649年ー元文1738年 つみすてて踏付がたき若な哉 陽炎の麥ひき延ばす小晝かな 肌のよき石にねむらん花の山 海士の子や夜は揃る海苔の幅 雲の嶺心のたけをくづしけり 白壁の日はうわつらに秋よさて 芭蕉葉は何になれとや秋の風 ぼのくぼに雁落かかる霜夜かな 火桶抱てをとがい臍をかくしける 鳥共も寝入てゐるか余吾の海 いねいねと人にいはれつ年の暮