夏夕べ象と見紛うイグアナが
 
蒸し暑き浜に佇むイグアナは
 
梅雨空に麻酔の針の痛みかな
 
急ぐ足ながら口無しの香を振り返る
 
揚羽蝶小さき口吻持て生きる