母が失踪して、数日。幼い白竜族の第一王女👸は、母の部屋から。遺書めいた恋文を見つけた。
家人にみられては、いけないもの。読むなり、袖にしまって、叔父らには伝えなかった。
ウェイインの所属する諜報機関に、実母の実名と、生家🏠を調べさせ。姉姫は、族長として権力を得てから。初めて母の死の、全貌を知った。
そして、江氏の宗主に、母の文を送ったのだ💔
文はすでに、色あせていた。
兄君へ
第二王女の誕生祝いの品、嬉しく思います。
🌸桜の玉の腕輪も、ありがとうございます。
ウェイイン魏嬰の名前は。姓名あわせて、桜になります。春生まれに、ふさわしい桜色🩷です。
せっかく、婚礼用に、兄君が私へと、用意してくださったのに。不要になってしまいました。しかし、人生最期の時は、腕輪をつけてゆきたい、、
腕輪を💍渡す前に、白竜族の妃とされた私は。決して幸福ではなかったのです。なんでも欲しいものは、手にはいる。けれども、兄貴や養父と、楽しく過ごした日々は、もう戻りはしないのです。
養父の死👨は、私のせいでもあります。兄君との挙式を、ついに見せられなかった、親不孝をお許しください。家名に泥をぬったことも。
兄君。もし来世があるなら、私は一生、おそばを離れません。親子、親族、あるいは若い側室として。再び、ウェイインを🌸兄君の、おそばに置いてください。
子らを想う気持ちは、母として当然ございます。
しかし、静堂は牢獄であり、白竜族は父の仇。
囚人同様の日々。これ以上の屈辱に、私は人として、耐えることはできぬのです。🔥
もう一度、江家の子に生まれたい。
それだけが、最後の願いです。
江家の皆様、さようなら。美しきふるさと、、
お慕い申し上げる兄君。どうか、早すぎる、私の死を嘆かないで。むしろお祝いください。
ようやく、死して💎真に生き始める、魂を。