稲盛和夫という現代を代表する偉大な経営者がいます。京セラやDDI(今のKDDI(au))を創業し、近年では日本航空を再建された方ですね。
私が最も尊敬する経営者の1人です。
稲盛さんの言葉は示唆に富んだものばかりで、どれをとっても深い学びを得ることができますが、その中の1つにこんなものがあります。
すなわち、仕事や人生の成果というのは、次のような式で表すことができる。
その式とは、「成果=考え方×熱意×才能」(細かい言葉は、多少違うかもしれません。ご了承ください。)
「熱意」と「才能」は、それぞれ1~100まであり、掛け算となっています。
人間、確かに才能や能力の高い低いはあるが、熱意が組み合わされなければ成果は出ない。
仮に才能が「80」でも、熱意が低く「5」しかなければ、80×5=400の成果しか出ず、才能で劣っても熱意がある人に勝てない(例えば才能が「50」でも熱意が「80」なら、50×80=4000で、10倍も成果が出る)。
もちろん熱意が「0」ならば、どんなに才能があっても成果は「0」ですね。逆に、才能で劣っても、熱意があれば才能がある人に勝つことができるわけです。
そして、最も大切なのが「考え方」です。
これは前の2つのように「0~100」ではなく、「+100~-100」まであり、成果は先ほどの「熱意×才能」にこの「考え方」を掛けたものになる。
ここでのポイントは、考え方には「マイナス」があるということです。
どんなに熱意や才能があっても、もとになる考え方がマイナスなら、出てくる成果はマイナスです。
むしろ、熱意や才能が高いほど、出る結果はマイナスが大きくなるわけです。
例えば、戦争などはその最たる例でしょう。
「この国を侵略しよう」などの間違えた考え方のもとに、高い才能や限りない熱意が発揮されれば、損害はとてつもなく大きくなってしまいます。
身近でも、例えば「確かに勉強はしているのになかなか成果が出ない」、などというような場合も、もとの考え方が間違っていることが多いのです(「ノートのまとめに時間をかけ過ぎる」「漢字を覚えるのに書かないで見るだけ」など)。
お子様をお預かりする学習塾の経営にも、もちろんこれは当てはまります。
「学力・成績を伸ばす」「人としての成長に寄与する」という、本来の目的・考えから外れ、「塾の利益のために」熱心に勧誘活動ばかりを行ったり、徒に合格実績ばかりを追うようになれば、様々な弊害が生まれます。
優伸スクールは、皆さまの期待に背かぬよう「教育機関」としての本分を決して忘れることなく邁進する所存です。
今年度もどうぞよろしくお願い申し上げます。