昨日はツキイチの勉強会で東京へ。
今月のテーマは、表題にも書いた「美しい心 日本の心」。
講師は、伊勢道場などでの研修会や、全国で講演を手がけている「修養団」の寺岡賢(てらおかまさる)氏。
この方、大企業の研修など、相当手広く活動をされている方ですので、これをお読みの方の中にもお話を聞かれたことがある、研修に参加した、という人がいるかもしれません。
実際、ある女性経営者の方が昨日の会に参加されいたのですが、懇親会で寺岡先生とお話をしている中で、旦那様が過去に寺岡先生の研修を受けていることが判明して一同驚いたり。
まったくの偶然で、です。(いや、これも何かの縁なのでしょうか)。
印象に残ったお話をいくつかご紹介します。
日本人が父母、祖父母、曾祖父母、・・・と祖先をたどっていって、20代前までさかのぼると、100万人が「親戚」になるのだそうです。
これが27代前までさかのぼると1億人。
つまり、日本人はみな、さかのぼっていけばみな親類ということになります。
では、その始まりは?といえば、やはりこれは「天皇」ということになるのでしょう。
神話の世界にまでさかのぼれば、初代の神武天皇、さらにその祖先の天照大神。
いわば、日本人は、みな天照大神の子孫のわけです。
ところで、伊勢神宮は、「内宮」と「外宮」という2つの宮があります。
内宮は天照大神を、外宮は豊受大神をまつった宮です。
これについては、いろいろと言い伝えがありますが、実際はヤマト政権が全国を統一する過程で、征服した別の国が祭っていた神(豊受大神)を、我が国の神(天照大神)の隣に祭ったというのが真相のようです。
そして、これこそが日本人の心の原点。
つまり、戦いによって土地を征服をするが、その土地の人間が最も大切にする神様までは奪わない。
むしろ、わが神と同等に大切にするのです。
このように、「慈愛の心をもって治める」ことを大和言葉で「しらす」といいます。
逆に、「力づくで他国を征服する」ことを「うしはく」といいます。
世界中の歴史の中で、「しらす」ことで国を治めてきた国は日本だけ。
他はどこを見ても、「うしはく」ことの歴史。
それが普通だったわけです。
この話をもう少し進めれば、さらにその後、ヤマト政権が出雲の国を征服した時、その国の神は「大国主大神」。
征服後、この神も残すわけですが、さすがに伊勢にはもう祭る場所がないので、出雲の国に宮をつくった。
これが出雲大社です。
相手のすべてを奪うのではなく、逆に広く受け入れる心。
これが、日本人の心ではないか。
だから、日本という国は、ご存じのとおり建国以来1度も国が変わることなく2000年も続いてきたのだと。
もちろんこれは、世界の国の中で断然の1位。
(皇紀では2675年。ちなみに2位はデンマークの1200年です。)
そう考えると、世界の企業で「長く続いている企業」は日本が断然多いこともうなずけます。
世界で100年以上続いている企業の8割はなんと日本の企業なのです。
単なる利益追求ではなく、人を大事にする日本式の経営が、長く続ける秘訣だということに思い至ります。
徹底的な合理主義の企業は、一時は、または一代だけは繁栄するが継続しない。
思わず力が入り、長くなってしまいました。
お話を聞く中で、優伸スクールが進もうとしている道は、近道ではないが決して間違っていない、ということも改めて確信しました。
「優伸」の「優」の字は、思いやりの心です。
これは、まさに日本人が大切にしてきた心だったのです。
15周年を機に、「心の教育」をもう1度ふり返ってみたいと思います。