先週の金曜日は、月に1度の勉強会で東京へ。
今回の学びは、歴史です。
今回の講師は岡田幹彦氏。
何冊も著作のある高名な歴史家の先生です。
会の中で、こんなお話がありました。
近代日本が、世界に影響を与えた(貢献した)出来事が3つある。
それは、①明治維新、②日露戦争、③太平洋戦争、だと。
太平洋戦争が、世界に貢献?
多くの人は、そう思われるのではないでしょうか。
それは、こういうことです。
この戦争に至るまでに、欧米列強の国々は、ほぼ「有色人種国の植民地化」を完成していた。
残るは、日本などの東アジアのみという状態。
日本が米英に挑み、敗れはしたが、多くの国が解放されるに至った、と。
(アメリカと戦争した国はいくつもあるが、アメリカに自ら宣戦した国は日本だけ、と今でも日本を称える国も多いのだとか。)
つまり、日本は、植民地となり苦しんでいた多くの国の独立に大いに貢献した、ということです。
戦後70年、日本の戦争責任については、繰り返し聞かされますが、その逆の面、つまり、アジアの国々などに日本が深く感謝されたという話は、不思議と耳にすることが多くありません。
そんな話、聞いたこともないという人も多いのでは?
日本が犯した戦争の過ちについては、もちろん認めなければなりませんし、心からの反省が求められるのも当然です。
しかし、日本に対して、我々の想像している以上に大いなる感謝を抱く「親日国」が多くある。
これもまた、厳然たる事実です。
例えば台湾。
日清戦争以降、日本が植民地とした場所ですが、ここは世界一の親日国だと言われます。
先日、たまたまお話する機会を持った台湾からの留学生も、「親日」を熱っぽく語っていました。
あまり、歴史の表舞台には登場しませんが、台湾の灌漑事業に一生をささげた八田與一という人物は、いまでも台湾人に神のように敬われています。
例えば、インドネシア。
太平洋戦争中、日本が占領した国ですが、ここもたいへんな親日国です。
(仕事で月に何度も現地を訪れている、某大手企業に勤める友人が、感慨をもってよくこの話をしてくれます。)
これは、日本によって350年にも及ぶオランダの支配から解放されたこと、そして、オランダ統治時代には決してなかった教育事業などへの日本の取り組みが感謝されているのだそうです。
他にも、インドやタイなど、有名な親日国はいくつもあります。
決して戦争を美化することは許されませんが、物事には様々な面があること、プラスマイナス両面を事実
として伝えていくことは大切だと思います。
私たちも含め、戦争を知らない世代が多数を住める現代の日本。
正しい事実認識こそが、深い反省を促すこと、また同時に、日本人としても誇りや自信を失わないことにも繋がるのだと信じます。