テレビ朝日ドキュメンタリー番組テレメンタリー2014「裏切りの復興支援隊 消えた12億円の行方」を見た。以下に概略。
旭川市に拠点を置くNPO法人「大雪りゔぁあねっと。」（以下NPO）。その代表O、35歳。高校生の頃に溺れる少年を救助して表彰された。2005年にNPOを設立、警察や消防の水難救助訓練の指導もしていた。結婚式のパンフレットには「趣味を人命救助」と書いていた。復興支援金を不正に使い込んだ疑いで逮捕されている。彼の弟が経営するタレスシステムが旭川市に高層マンションの一室（2200万円）と土地（900万以上の価値）を購入したとされる。所有者はタレスシステムになっている。
大震災で被災した岩手県山田町。Oは、被災地に赴き自ら行方不明者の捜索を申し出た。その捜索活動を評価した山田町は、正式にNPOに緊急雇用創出事業を委託した。緊急雇用創出事業は、国の資金で被災地の雇用創出を行う事業だ。山田町はNPOにボランティアセンターの運営などを任せた。山田町沼崎前町長は「仕方がなかった。彼らに委託したことで150人の雇用が生まれた」と言うが、2012年末、事業費を使い切ったとして雇用していた被災者137人を全員解雇した。NPOが使った金は2年間で12億円。復興事業費は被災者の人件費のために使われるはずだった。しかし、不正の確たる証拠は何もない。
NPOが約1億3千万をかけて山田町に作った公衆浴場「御蔵の湯」は放置されたままになっている。理由は山田町とNPO、リース会社のオール・ブリッジで所有権を争っているからだ。御蔵の湯は本当にお蔵入りしてしまうのか？
緊急雇用創出事業では50万円以上のものは購入できないことになっている。NPOはリース用品購入のためにリース会社オール・ブリッジを設立、その代表を務めるのはNPOのNo.2の男H、35歳。NPOは、そこに巨額の資金をリース費として前渡しして備品を購入、その備品をNPOがリースする形をとった。NPOが自己破産した直後に、結局、備品は売り飛ばされた。オール・ブリッジはトンネル会社だった可能性が高い。
NPO法人では自分を部隊長、下士を中隊長、伝令長、小隊長などと命名するなど軍隊のような幼稚な役職名で呼んだ。反抗するものは徹底的に排除した。
Oは、私生活でも金銭トラブルが多い。
Oは事務所を兼ねる自宅の部屋に欠陥があると言いがかりをつけ、月7万8000円の家賃を何年も払ってない、総額300万も滞納してると臆面もなく言う。2人の女性従業員を住まわせていた別のアパートの家賃も滞納してる。その2人の女性も実は愛人らしいのだ。
NPOが購入した多くの備品（水上バイクや大型のゴムボートなど）の一部は青森県十和田市のボートツアー業者の元にあった。そのツアー会社の元従業員は証言する。ある日、彼はOに「やばい仕事があるがやらないか？」と言われた。それを断ったためにO自らがそのやばい仕事を行った。この動かぬ証拠はGoogleストリートビューの画像に残されていた。売り払った際の大型トラックや水上バイクなど多くの備品がはっきりと写っていたのだ。
NPOは水上バイクをネットオークションでも販売していた。その支持を受けて動いていたのが愛人と噂される2人の女性従業員だった。その備品は密かにOの妻の実家がある旭川に運ばれていた。
旭川市内の2250万円のマンション。所有者はリース会社タレスシステムアンドファシリティーズ。マンション代を支払ったのはオール・ブリッジの社長Hだった。彼らの弁護士は「不動産を担保に銀行から融資を受けて融資代金でリース品の代金を支払おうとタレスシステムでは考えていた」と苦しい言い訳をする。
残された2013年1月9日、NPOは3000万を密漁監視機材のリース費として計上していた。NPOは密漁監視機材の販売会社に「2012年10月9日付での見積もり発注書を出してほしい」旨をファクスしていた。それはタレスシステムに3000万円が振り込まれた日だった。マンションをその金で購入した可能性は高い。
当時のタレスシステムの貯金通帳を見ると10月8日までの残額は46万円。その銀行口座に翌日の10月9日になって復興事業費171,417,000円が山田町から振り込まれた。マンションは事業費で購入したとしか考えられない。
取材映像、逮捕当日、Oは警察に電話し「あのう、私は今日逮捕されるのでしょうか？」と言った。その逮捕容疑は業務上横領罪。逮捕起訴されたのは、Oと会計を担当していた妻32歳、さらにOの母親53歳…勤務実体がないのに460万円の給与を受け取っていたとして逮捕された。彼女は旭川市内のスナックでマユミの源氏名で働いていた。事件当時、無職だった知人の女34歳、その母親67歳も逮捕された。彼女らには、540万円の給与が支払われていた。Oとの間に生まれた子供の養育費としていたらしい。
NPOの使途不明金は6億7千万円。起訴されたのはそのうち4300万円にすぎない。
旭川市に拠点を置くNPO法人「大雪りゔぁあねっと。」（以下NPO）。その代表O、35歳。高校生の頃に溺れる少年を救助して表彰された。2005年にNPOを設立、警察や消防の水難救助訓練の指導もしていた。結婚式のパンフレットには「趣味を人命救助」と書いていた。復興支援金を不正に使い込んだ疑いで逮捕されている。彼の弟が経営するタレスシステムが旭川市に高層マンションの一室（2200万円）と土地（900万以上の価値）を購入したとされる。所有者はタレスシステムになっている。
大震災で被災した岩手県山田町。Oは、被災地に赴き自ら行方不明者の捜索を申し出た。その捜索活動を評価した山田町は、正式にNPOに緊急雇用創出事業を委託した。緊急雇用創出事業は、国の資金で被災地の雇用創出を行う事業だ。山田町はNPOにボランティアセンターの運営などを任せた。山田町沼崎前町長は「仕方がなかった。彼らに委託したことで150人の雇用が生まれた」と言うが、2012年末、事業費を使い切ったとして雇用していた被災者137人を全員解雇した。NPOが使った金は2年間で12億円。復興事業費は被災者の人件費のために使われるはずだった。しかし、不正の確たる証拠は何もない。
NPOが約1億3千万をかけて山田町に作った公衆浴場「御蔵の湯」は放置されたままになっている。理由は山田町とNPO、リース会社のオール・ブリッジで所有権を争っているからだ。御蔵の湯は本当にお蔵入りしてしまうのか？
緊急雇用創出事業では50万円以上のものは購入できないことになっている。NPOはリース用品購入のためにリース会社オール・ブリッジを設立、その代表を務めるのはNPOのNo.2の男H、35歳。NPOは、そこに巨額の資金をリース費として前渡しして備品を購入、その備品をNPOがリースする形をとった。NPOが自己破産した直後に、結局、備品は売り飛ばされた。オール・ブリッジはトンネル会社だった可能性が高い。
NPO法人では自分を部隊長、下士を中隊長、伝令長、小隊長などと命名するなど軍隊のような幼稚な役職名で呼んだ。反抗するものは徹底的に排除した。
Oは、私生活でも金銭トラブルが多い。
Oは事務所を兼ねる自宅の部屋に欠陥があると言いがかりをつけ、月7万8000円の家賃を何年も払ってない、総額300万も滞納してると臆面もなく言う。2人の女性従業員を住まわせていた別のアパートの家賃も滞納してる。その2人の女性も実は愛人らしいのだ。
NPOが購入した多くの備品（水上バイクや大型のゴムボートなど）の一部は青森県十和田市のボートツアー業者の元にあった。そのツアー会社の元従業員は証言する。ある日、彼はOに「やばい仕事があるがやらないか？」と言われた。それを断ったためにO自らがそのやばい仕事を行った。この動かぬ証拠はGoogleストリートビューの画像に残されていた。売り払った際の大型トラックや水上バイクなど多くの備品がはっきりと写っていたのだ。
NPOは水上バイクをネットオークションでも販売していた。その支持を受けて動いていたのが愛人と噂される2人の女性従業員だった。その備品は密かにOの妻の実家がある旭川に運ばれていた。
旭川市内の2250万円のマンション。所有者はリース会社タレスシステムアンドファシリティーズ。マンション代を支払ったのはオール・ブリッジの社長Hだった。彼らの弁護士は「不動産を担保に銀行から融資を受けて融資代金でリース品の代金を支払おうとタレスシステムでは考えていた」と苦しい言い訳をする。
残された2013年1月9日、NPOは3000万を密漁監視機材のリース費として計上していた。NPOは密漁監視機材の販売会社に「2012年10月9日付での見積もり発注書を出してほしい」旨をファクスしていた。それはタレスシステムに3000万円が振り込まれた日だった。マンションをその金で購入した可能性は高い。
当時のタレスシステムの貯金通帳を見ると10月8日までの残額は46万円。その銀行口座に翌日の10月9日になって復興事業費171,417,000円が山田町から振り込まれた。マンションは事業費で購入したとしか考えられない。
取材映像、逮捕当日、Oは警察に電話し「あのう、私は今日逮捕されるのでしょうか？」と言った。その逮捕容疑は業務上横領罪。逮捕起訴されたのは、Oと会計を担当していた妻32歳、さらにOの母親53歳…勤務実体がないのに460万円の給与を受け取っていたとして逮捕された。彼女は旭川市内のスナックでマユミの源氏名で働いていた。事件当時、無職だった知人の女34歳、その母親67歳も逮捕された。彼女らには、540万円の給与が支払われていた。Oとの間に生まれた子供の養育費としていたらしい。
NPOの使途不明金は6億7千万円。起訴されたのはそのうち4300万円にすぎない。