「なんだ、平助か。平助じゃ役に立たないしな…」
一旦顔を上げ、また机へ突っぱねた。
「んだよ、それ!!俺にだって役に立つんだぞ!?言ってみろよ!!」
机をバンッと叩き大声を出す平助に鼓膜が破れそうになる。
「うっさいなぁ…。もっと静かに喋れないわけ?」
軽く平助を睨み付けた。
「お前が俺をバカにするからだろ!?ほら、言ってみろよ!」
顔をグンッとあたしの前まで持ってきた。
顔、近いっつーの。
「はぁ…。分かったから。数学の宿題忘れてきたのっ。平助教えてくれる?」
ニヤリと笑い平助を見ると
「数学…宿題…」
平助は動かなくなった。
「ほらね、役に立たない」
平助が宿題やってくるとか、有り得ないもん。
「う…うっせ!!俺だって、やる時はやるんだよ!!」
顔を真っ赤にさせる平助に
「はいはい、今回はたまたまやってこなかっただけだもんね~?」
言ってまた机に突っぱねた。
「莉心…平助と本当仲良しだよね…」
小さくつぶやく留美に
「な…仲良しって、ただの友達だよ!!」
絶対平助は留美に振り向いてくれるからね?
耳元で言った。
留美は平助が好きなんだよね。
ただ平助は鈍感だから気付いてないんだけど…。
つづく…。