『いいよ!』と即答してくれた。
夜の海はお化けが出そうで怖いよね。
私はもう12年間、海では泳いでいない。
『いっそ海に引きずり込まれてしまいたい』と言ったら
『俺の前で水死はできないからよろしく!』と言われた。
・・・確かに。
あなたの前で溺れるなんてありえないね。
すごく悲しかったのに、思わず笑っちゃった。
実際、夜の海は腰がへなへなってなるくらい怖かった。
一人じゃ浜辺にすら降りられないぜ。
横浜も鎌倉も甲府も、初めての街。
真夜中でしかも雨だから、真っ暗で殆ど見えないんだけど。
靄に浮かぶオレンジ色の夜景は、とても幻想的で綺麗だった。
空との境界線が判らない黒い海も、潮の匂いと波の音に圧倒された。
ほったらかし温泉で朝風呂に入ってちょこっと泳いで
景色を見ながら美味しい和食の朝ご飯を食べて。
東京へ帰る頃には大分元気になってた。
・・・ありがとう。
おらぁ明日から頑張るさ。
