連休明けの仕事はやっぱり疲れますねー
やってることは同じでも連休明けだといつもより8割り増しくらいの感じで疲れます。
最近老いを感じて始めている僕にはこーゆうのかなり堪えますわー
あー、家でダラダラしていたい。一ヶ月くらい
食虫植物の『サラセニア・プルプレア』です。

属中最も広い分布域を誇る種で、北はカナダから南は北米フロリダ州までの非常に広範囲に分布するサラセニアです。
草丈15cmほどの小型種で、丸みのある捕虫葉を地際に並べるロゼットタイプのサラセニアですね。
ほとんどのサラセニアは逆毛の生えた細長い筒状の葉で虫を捕らえますが、この種はコップのような葉に雨水を貯めて虫を溺れさせるというネペンテスやヘリアンフォラに近いやり方をするちょっと特異なヤツです。
捕虫葉の基本的な構造は通常のサラセニアとほぼ同じですが、雨水を積極的に利用するのはサラセニアの中でもこの種だけですね。
一見ただ雨水を貯めているだけのように見えますが実は捕虫葉内部の水には界面活性剤のような働きがあり、水面の表面張力を無効化することで獲物を短時間で溺死させる能力があります。
シンプルな造りですがこの界面活性剤のおかげで高確率で獲物を仕留めることができ、大型のハチやチョウ、あと何故かカタツムリなんかもよく餌食になってますね。
しかも大雨が降れば葉の中の水が溢れ出し、こぼれた虫のエキスを根からも吸収することで養分を一切無駄にしないという抜かりのなさです。
プルプレアは北方系の原亜種プルプレアと南方系の亜種ベノサに大別され、それぞれにいくつかの変種が存在します。
こちら北方系の原亜種プルプレアです。

正式な学名はSarracenia purpurea ssp.purpureaなので、ここでは仮にプルプルと呼ばせていただきましょう。
一昔前まではプルプレアと言えばこちらのプルプルタイプが主流でしたが、暑さに弱く育てにくいためか今ではすっかり見なくなりましたね。
暑い時期には勢いが弱まり、場合によっては芽腐れで枯死することすらあります。
その上涼しくなると途端に生育を停止して早々と休眠してしまうため、一体いつヤル気出すんだよお前は!って感じになっちゃいますね。
しかし寒さが深まるとその名の通り全草が美しい赤紫色に紅葉し、その時だけは見直すと言うかむしろ見惚れてしまいます。
暑さに弱い代わりに耐寒性の高さはサラセニアの中でもトップクラスで、寒い地域なら他のサラセニアよりも育てやすいかもしれませんね。
南方系の亜種『ベノサ』です。

捕虫葉の太さ、フードの大きさ、株のボリューム感、全てに於いてプルプルを上回っており、観賞価値が高いため現在出回っているもののほとんどはこの亜種ベノサだと言ってもいいでしょう。
南方系ということで暑さにも強いため育てやすく、若干耐寒性が劣ることを除けばほぼ欠点のないパーフェクトな存在だと思います。
見た目からしてプルプルとは大きく異なりますが、最も決定的な違いは草体に毛が多いということでしょうか。
プルプルが全体的に無毛でツルッとしているのに対し、この亜種ベノサには全草に細かい微毛が密生しています。
秋の紅葉に関してはツルッとして艶のあるプルプルに軍配が上がりますが、亜種ベノサにはフェルトのようなフサフサ感があり手触りの良さには定評がありますね。
ちなみにこれはベノサの中でも大型の『バーキー』という変種で、各部位のディティールが派手な感じに仕上がる観賞価値の高い変種です。


見た目のゴージャス感も特徴ですが最大の特徴は花色で、他のプルプレアとは違い淡いピンク色の花を咲かせます。
バーキーの花(ネットから)

あら可愛らしい。
とにかくボリューミーでしかも育てやすく、プルプレアの中では一番にオススメしたい変種ですね。
亜種ベノサの変種『モンタナ』です。

ジョージア州の極限られた山岳湿地帯にのみ自生する変種で、オレオフィラやルブラのヨネシー、アラバメンシスなどと同等の扱いを受けている希少なサラセニアです。
これといった外見的特徴はあまりないのですが、強いて言うならフードの波打ちが少なくイカみたいになってることですかね。
あと全体的に丸みが強くコンパクトに仕上がるということでしょうか。

一応分類としては亜種ベノサの変種というポジションですが、外見的な特徴はむしろプルプルと共通するところが多いというよくわからないヤツですね。
プルプルと同様全草が無毛で艶があり、コンパクトで引き締まった印象を受ける変種です。
山地性なので寒さに強く暑さにやや弱いという性質で、外見だけでなく内面的にもベノサよりかはプルプル寄りな感じがしますね。
原亜種のプルプル

モンタナ

亜種ベノサ

ね?
なんとなく。
ちなみに栽培はプルプル同様夏に生育速度が失速気味になりやすく、寝るのも早いため若干の育てにくさを感じますね。
あと芽数が増えにくく株立ちになりにくいので、株分けもあまりあてになりません。
この株で入手後かれこれ5年は経ってますので、5年以上経ってもまだ3号鉢サイズという驚くべき増えにくさです。
「お前はホントそんなんだから絶滅の危機に瀕しちゃうんだぞ」って小一時間ほど説教してやりたくなりますが、これも植物の特性なのでまぁ仕方ありませんね。
今年はタネが採れたので実生増殖を予定していますが、蒔くぞ蒔くぞって言って結局いつも忘れちゃうんですよねー
手持ち株が少ないのでいくらか増やしたいところですが、今回もたぶん忘れちゃうんだろうなぁ。。