おはようございます。

常楽です。

 

今週もあなたを感情旅行に

ご招待させていただきます。

 

実際に体験するのは大変だけど、

映画でなら没入して

臨場感を感じると

それに近い体験ができます。

 

その体験が

心を豊かにしてくれます。

 

私と感覚が近い方なら、

より楽しんでいただけます。

 

さあ、感情旅行に出かけましょう。

 

 

 

■シャッター アイランド

 

マーティン・スコセッシ監督作品です。この方は『グッドフェローズ』(1990)、『ギャング・オブ・ニューヨーク』(2002)、『ディパーテッド』(2006)などギャング映画が得意な監督で、レオナルド・ディカプリオを主演に起用した映画は興行的によく成功している印象です。本作もスコセッシ×ディカプリオだったので見たくなりました。そしたら、非常に興味深い作品でした。

 

ディカプリオについては、説明不要でしょう。ちなみに、”レオナルド”の名前は、彼の母親がイタリアの美術館でレオナルド・ダ・ヴィンチの絵を観ているときに中から腹を蹴ったことから、この名がつけられたそうです。また姓の”ディカプリオ”とは「カプリ島の」という意味です。彼は『タイタニック』(1997)で頭角を現し、その演技力で人々を魅了し続け、ついに『レヴェナント:蘇りし者』(2015)でアカデミー主演男優賞を受賞しています。本作では主人公のテディ・ダニエルズを演じていますが、映画の中で大きな仕掛けがあり、それを考慮すると、観客を引き込むほどに役を演じるのは、ものすごいことだと感じました。

 

映画の舞台は1954年、ボストン沖の孤島にある犯罪者用精神病院です。主人公ダニエルズは連邦捜査官で、その病院から失踪した女性を探してほしい、との依頼を受けてこの孤島へとやってきます。相棒チャック(マーク・ラファロ)と共に、捜査をする中で次々に不可解な出来事が起こっていきます。なお、この孤島への移動手段はフェリーしかなく、嵐になったらフェリーは運航停止となるため、出入りは締め切られます。だからシャッターアイランド、なんですね。

 

観終わったあとは「やられた!ディカプリオとスコセッシにやられた!!」と脱力しました。こういうのを娯楽、エンターテインメントというのですね。。。この感覚は、見終わった人しかわからないでしょう。

 

 

この映画でわかるのは「問題が複雑だと感じたら、それは自分自身が複雑にしている」ということです。もともと単純な問題なのが、劣等コンプレックスを使ったりするうちに、次々に複雑になり、やがては最初の問題は何だったのかすらわからなくなっていってしまう、ということです。

 

最初の問題を解決するときには、当然困難を感じます(困難のない問題はありませんから..)。例えば「配偶者が大変そうだから助けたい」と思ったのだが「実際に助けてみても助けられないかもしれない」として悩みます。それは、実際に配偶者を助けようとすると、手間と時間がどのくらいかかるのかわからず、そこに時間をとられてしまって今好きでやってる趣味が続けられなくなるかもしれないとの不安を感じ、その不安をやりすごすために、今は”悩む”をすることが最善だと判断する、みたいな感じです。

 

そのためには、周囲に「趣味を続けるために、配偶者を助けたくないから、助けない」ではなく「趣味とは関係なく、配偶者を助けたいけど、助けられない」と周囲に見せる必要があります。その状況づくりのために、例えば精神や身体の不調を訴えたり、配偶者より自分の方が大変だと見せる努力をしたりするわけです。そうして「悩んでしまうのも、やむを得ない」と周囲に見られることを期待するのです。これが劣等コンプレックスです。強度が増すと、神経症と呼ばれることもあります。

 

劣等コンプレックスがさらに進むと、自分に不利と感じる現実から、妄想や幻想を見ることで自分を守ろうとすることもあります。そうなると精神病と呼ばれるような状況になります。最初は単純だった問題が、やがては何が問題かさえもよくわからない状況となり、その状況を「複雑」と呼ぶわけです。「複雑」には、いかに自分が努力してもどうにもならない、との前提があるため、これを利用することで、困難に立ち向かう努力をせずに済ませられると期待できるのです。

 

こういった傾向は「相手より自分優先」、すなわち、関心が他者に向かずに自分にばかり向く人に起きがちな状況です。他者に関心が向けることができれば「どうしたらそれを実現できるだろうか?」と創造的になっていけるのですが、関心が自分にばかりにしか向かない人は「(他者の安心はさておき)どうしたら自分が安心できるのか?」が目的になってしまうのです。その安心とは社会的な生存可能性が維持向上する感覚を感じることであり、それが「自分は他者によくみられたい」との欲求となりますが、自分が他者にどう見られるかは、”他者次第”であり自分は操作できません。操作できないことを操作しようとするために、単純だった問題が複雑になる、となることがよくあります。

 

先の例において仮に「自分より相手優先」な態度となり、関心を配偶者に向けられたら、趣味を一時的に休んででも配偶者を助けることの方が今は大事だ、と信じられたことでしょう。そうして配偶者を助けられれば、配偶者の協力も得やすくなって、趣味を従来通りに行うことが簡単になったに違いありません。

 

最初の問題の困難に立ち向かうことは大切です。そんな立ち向かう心の力を私たちは勇気と呼びます。勇気がいかに大事かを感じる作品でした。

 

 

 

 

 

お読みいただき、ありがとうございます。

中村常楽でした。

 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 

 







 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 









 

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