おはようございます。

常楽です。

 

今日は水曜日ですね。

 

今週もあなたを感情旅行に

ご招待させていただきます。

 

実際に体験するのは大変だけど、

映画でなら没入して

臨場感を感じると

それに近い体験ができます。

 

その体験が

心を豊かにしてくれます。

 

私と感覚が近い方なら、

より楽しんでいただけます。

 

さあ、感情旅行に出かけましょう。

 

 

 

■アイス・ロード

今回の映画は2021年アメリカ製作の『アイス・ロード』です。

 

カナダのダイヤモンド鉱山で爆発が起き、坑道が崩れて26人の作業員たちが地下に閉じ込められます。地下の酸素がもつのはおよそ30時間。その間に救出しなければならないのですが、その地点まで掘る機械が現地にありません。その機械は30tもあって、空輸は無理でトレーラーによって陸路で運ぶしかなく、そのドライバーに、輸送を託された運送会社のジム・ゴールデンロッド(ローレンス・フィッシュバーン)、カナダの先住民(ファーストネーションズ)の若い女性タントゥー、そして主人公マイク・マッキャンが選ばれます。輸送経路は最短である”アイス・ロード”を使わないと間に合わないため、この経路を選びます。

 

”アイス・ロード”とは凍った水の上の道のことです。重たいトレーラーは、スピード速すぎると圧力波によって氷が割れるし、スピード遅すぎるとその重さで氷が割れるしで、大変です。しかも、劇中では4月で、通常ならこの時期の”アイス・ロード”は危ないため閉鎖されています。厚さ80cmならぎりぎり大丈夫だろうとのことでこの経路を行く決断をします。それだけでもドキドキなのに、悪いこと考える人たちがいて、ご期待通りリーアム・ニーソンがその人たちと戦います。

 

”アイス・ロード”は実在する道で、カナダのイエローナイフというところにあるグレート・スレーブ湖の上にあります。ロケ地は別ですが、ここは2月にはマイナス30℃まで冷えるそうで、実際に湖の氷もよく凍って道路に使えるほどだそうです。

 

監督・脚本は、ジョナサン・ヘンズリーです。この人、弁護士だそうで、弁護士をしながら独学で脚本の勉強をして脚本家になったというおもしろいキャリアを持つ人です。テレビシリーズ『インディ・ジョーンズ/若き日の大冒険』(1993)や『ダイハード3』(1995)、『アルマゲドン』(1998)などの脚本を手がけました。監督としても2作品を作ってます。

 

この映画の特徴的な点は、撮影監督がトム・スターンであることです。カメラの存在をまるで感じさせず、迫力のある映像によって感情的にぐいぐい引き込まれます。この人は、クリント・イーストウッド監督作品の撮影監督を務めていることで有名な人です。1982年に照明技師としてイーストウッドチームに参加し、2002年に撮影監督となって数々の作品を手掛けます。どの作品も秀逸と感じますが、私の好きな映画としては『グラン・トリノ』(2008)、『インビクタス 負けざる者たち』(2009)、『ジャージー・ボーイズ』(2014)、『アメリカン・スナイパー』(2014)などを手掛けています。すごい描写力です。『チェンジリング』(2008)ではアカデミー撮影賞にノミネートされました。

 

主人公のリーアム・ニーソンについての説明は不要でしょう。代表作は『シンドラーのリスト』(1993)だと勝手に思ってますが、私には、スターウォーズのジェダイ騎士、そしてバットマンに戦う技術を教えた人です。あまりアクション俳優っぽくないのに、この人のアクションはすごいです。この映画へは、脚本を読んでとても面白かったから引き受けたそうです。また、彼には姉と妹がいますが、この映画では弟がいる役なので、これも引き受けた理由になったそうです。なお、スタントなしで頑張ったそうです。年齢を考えると、すごいです。映画全体が「寒い」ので、その寒さとも戦っている感には、心持ってかれます。

 

この映画の最も魅力的なのがマイクとその弟ガーディの信頼関係です。ガーディは戦争で失語症となって兄の世話がなければやっていけないのですが、兄マイクは弟の世話をよくするだけでなく、常に弟を信じ続ける姿が感動的でした。とくに運送会社のジムに、弟をトレーラーの整備士として認めさせるシーンは、よかったです。

 

マイクの弟を演じるのはマーカス・トーマスです。この人が、この映画の大黒柱だと思います。伝えたいことを伝える手段がわからないけど、それでも伝えようと尽力する姿や、兄マイクをどこまでも信じる姿には、人が生まれ持った清らかさを感じ、心動かされました。まさにハマり役でした。

 

若い女性運転手のタントゥーは、先住民の誇りを大切にする人です。カナダの先住民は3つで、その1つがファースト・ネイションズ(北米のインディアン)です。他の2つは、メティス(先祖に先住民とヨーロッパ系の両方を持つ)、イヌイット(北極の人たち)です。劇中では、彼女の異父兄コディーが坑道に閉じ込められてしまいます。演じるのはアンバー・ミッドサンダーです。リーアムやローレンスと並んでもその存在感は薄れない”凄み”みたいなものが、先住民の誇りと関係している感じがしました。

 

また、トレーラーの機能についての描写も、とても興味深いものでした。トレーラーにそんな機能があるのかとびっくりで、おもしろかったです。牽引装置を使ってあれこれできるのですね。専門家によれば「それはできないよ」みたいなこともあるらしいのですが、そんなの気にせず没入して楽しみましょう。

 

「あなたは、相手のことを、最後まで信じられるのですか?」

そんなことを問われているような気がしました。相手を大切にするということは、そういうことなんだと、肌で感じられたように思います。自分の心にある「弱さ(相手より自分優先したくなる心)」を感じます。これって、自分の伸びしろを感じた、ということだと思います。相手を大切にするなら、大切にすることをちゃんとしないと、大切にできたことにならないのですよね...そこが頑張りどころだと感じています。

 

 

 

 

 

 

お読みいただき、ありがとうございます。

中村常楽でした。

 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 

 







 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 









 

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