おはようございます。常楽です。
今までにおすすめ映画を
【映画で心の滋養強壮】にて386本ほど
ご紹介をさせていただきました。
映画を観ることで
いろんな体験ができ、
それが心の栄養補給や
心の癒しにつながりますよね、
って感じでやってきました。
それを今回から、
映画を観ることで
いろんな臨場感を感じることで
いろんな感情体験ができることを
焦点にしてお届けしたいな、
と思いまして
【感情旅行に出かけよう】
に改めることにしました。
自分が実際に体験することは大変ですが、
映画でなら、そこに没入することで、
かなりの臨場感、つまり、
「その場に居る感覚」や
「当事者となった感覚」を得られます。
これはもう「感情旅行」だな、と
思ってこの題名にしてみました。
きっと、
どなたにも楽しんでいただける映画を
ご紹介できると思いますが、
私と感覚が近い方なら、
高確率で没入できますよ。
さあ、感情旅行に出かけましょう。
■皮膚を売った男
今回の映画は『皮膚を売った男』です。
第93回アカデミー国際長編映画賞ノミネート作品です。
監督はチュニジアのカウテール・ベン・ハニアさんです。女性監督です。
2020年に製作されました。チュニジア、フランス、ベルギー、スウェーデン、ドイツ、カタール、サウジアラビアの合作映画です。今まで観た映画の中で最も参加国が多い映画かもしれません。
チュニジアはアフリカの国で、ちょうどイタリアの地中海をはさんだ反対側にある国です。ヨーロッパの映画でもチュニジアの映画は初めてです。でも、演技も照明や構図も秀逸な作品と感じました。
撮影、編集も優秀で「人が芸術作品になる」についても特別違和感なく引き込まれていきました。あちらの方では簡単に出入国できないような事情があるのですが、自分が芸術作品となることでその事情が解消されていくのにも「なるほど」なんて普通に感心してました。
自分が芸術作品になるなんて、想像すらしたことありませんでしたが、この映画によって疑似体験ができた思いがします。最初は「いいな」と感じた部分もあるのですが、最後には「やっぱり嫌かも」と思い直してました。作品となることと、人権との関係を考えさせられました。あと、肌に絵を描く場面ではその圧巻の描写に「書かれてる感覚」をぐわっと感じました。
最後まで「どうなっちゃうの?」「そうなの!?」と感情揺さぶられた作品でした。
お読みいただき、ありがとうございます。
中村常楽でした。