■何を優先するのかが違う

誰にでも愛想がよいことは
相手を安心させてあげたかったり
喜ばせたかったりする
「自分より相手優先」の行為です。

一方で八方美人とは
誰からも自分が悪く思われないために
要領よく人と接すること、
すなわち「相手より自分優先」の行為です。

「相手より自分優先」よりも
「自分より相手優先」の方が
感じるしあわせは、増えます。

つまり、
感じるしあわせ増やすのに
誰にでも愛想よくすることは
役に立つわけです。


■人生の方向性

人生の方向性が定まってくると
誰にでも好かれるということも
難しくなっていきます。

例えば小説家になりたくて
創作活動をして作品をつくります。

その作品を気に入る人もいますし
気に入らない人も出てきます。

読む人全員が
喜ぶような作品ができたら良いのですが
そうなると作品の方向性が定まらず
小説として成立しなくなるかもしれません。

これは生き方も同じです。

生き方の方向性を定めると
あなたの生き方は気に入らない、と
言ってくる人もいるかもしれません。

でも、あなたの生き方に
勇気をいただきました、と
気に入ってくれる人も
出てくるでしょう。

会う人全員が
気に入ってくれる生き方を
することを目的としたら
実現はとても困難で、
生き方も定まらずに
ただただ相手を迎合する日々が
過ぎるだけになるかもしれません。


■共同体感覚、つまり「幸せ」

アルフレッド・アドラーは
しあわせ、すなわち
「共同体感覚」を育てるのは
次の3つだと言っています。

それは
・自己受容
・他者信頼
・他者貢献
の3つです。

相手に愛想よく接するのは
・こんな自分OK(自己受容)
・相手は共に生きる仲間(他者信頼)
・安心させてあげたい(他者貢献)
の3つがそろっています。

一方で八方美人は
・自分を守るのOK(自己受容)
はありますが、
・相手は敵かもしれない
・この場をやりすごせればいい
みたいになって他者信頼と
他者貢献がほとんど見えません。

自分のことはどうでもいい、と
相手に扱われたら、
やっぱり嫌ですから、
八方美人は共同体感覚が
育ちにくい生き方です。


■自分より相手優先

「自分の安心」から
「相手の安心」に
軸足を移すことです。

でも「自分の安心」から
完全に足を離す必要も
ありません。

相手が安心してくれることで
自分も安心できますけど、

相手から見たら
自分が安心することで
相手も安心できる面も
ありますから。

だから
「自分より相手のことだけ」ではなく
「自分より相手優先」なのです。




お読みいただき、
ありがとうございます。

プロコーチ8年目、常楽でした。



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