子に「お前」と呼ばれたこと
ありますか?


親はお前呼ばわりされても
即座にそれを指摘することよりも
その場で話している話題を
変えずに最後まで続ける方が
その後の関係は良好になります。

「お前」だろうが
「おぬし」だろうが
「キサマ」だろうが
「このやろう」だろうが
二人称がどうなろうとかかわらず
話のテーマを変えずに、話を進めるわけです。

こんなにひどく扱っているのに
ちゃんと向き合ってくれてる。
イコール、大切にしてもらってる
そんな感覚を子は感じてくれるはず。


昭和のドラマなんかの
「親に向かってなんて態度だ!」と
いきなり今話してた話題から
子の態度の話題に強引に変えるシーンが
思い浮かびます。

子が親を「お前」呼ばわりするのは
親がそれだけのことを子にした事実があるから。
親にとっての事実じゃない、子にとっての事実。


生まれながらにして
親が憎くて「お前」呼ばわりする子は
いません。

子が誕生してから今日までに
親がしてきたコミュニケーションで
そうなるに至ったわけです。

ウソついたり
裏切ったり
無断で約束を違えたり。

子は親が大切です。
その大切な親に傷つけられたら
痛さもその分おおきいですね。

大切な親には
自分のことを大切にして欲しい。
それをわかってもらうために
あれこれします。

あれこれしてても通じなくて
どうにもできなくなると
親にわかってもらうために
伝え方の強度も増やしていきます。



例えば...

最初は
「私のことを大切にして欲しい」と
言っていた。

伝わらないので
「〇〇して欲しい」
「〇〇はやめて欲しい」
と具体的になってくる。

それでも伝わらなくなると
どうせ言っても伝わらないと
距離を置こうとするが、
同居は変わらないので
すぐ返事しなかったり無視したり。

伝わらないことでストレスは
たまり続けるため
たまに爆発する。
そんなときに
親をお前呼ばわりしたりする。

普段しないこと。
大切な親を、ひどい扱いをすること。
それで、異常事態であることを伝えてる。

でも、親としては
どうしても「お前」と呼ばれたことに
目が行ってしまい
自分を守ろうとして、
子に相応のはたらきかけをする。

そうして、糸がからまるかのように
状況が複雑になっていく感覚を感じる。


冷静になればすぐにわかることですが
「お前」と呼ぶことに罪はありません。

呼ぶ方は、呼んだ後に相手にどう思われるか
そのリスクを負っています。
そのリスクを承知で呼んでいるわけです。
呼ばれた側は、それを自由に感じて良いわけです。

親は親で、大人しくするなら
「お前と呼ばれるのは悲しいので、
他の呼び方で呼んでもらいたい。
希望は、お母さん(お父さん)です。」
と伝えられるといいですよね。


対等を示せば
子もお前呼ばわりをしてまで
伝えようとしなくて済みますね。


お読みいただき、
ありがとうございます。


プロコーチ7年目、常楽でした。