JR東海仕様のNゲージ車両に搭載された分散式クーラーのC-AU711形パーツに関して、続けて投稿していますが、抜け落ちていた製品がありました。また、実車に搭載された同形クーラーには、車種対応で多数の枝番が存在することも判明しました。

 

以前に、各社製品に搭載されたC-AU711形クーラーの形状を比較した(→こちら)際に、所有していることすら失念していた車両がありました。

鉄道コレクションの119系5000番台2両セットで、N化済み(T車仕様)です。

 

パンタグラフを搭載した車両には、クーラーが3基搭載されている様に見えますが、中央のファンが付いていないのはクーラーに電源を供給するためのSIV(静止形インバータ)で、両側の2基がクーラーになります。

 

搭載されたクーラーの左側にKATO製パーツを並べてみると、殆ど同じ大きさであることが判ります。この119系5000番台は2014年1月の発売で、スケール寸法に相当するクーラーパーツが10年前には既にあったことになります。今迄、全く気が付きませんでした。

 

左側から、211系5000番台(KATO旧製品を改造してKATO製クーラーを搭載)、鉄コレの119系5000番台製品、115系1000番台(KATO旧製品を改造してTOMIX製クーラーを搭載)です。新造冷房車の211系5000番台ではクーラーが屋根に直接取り付けられていますが、元非冷房の119系/115系は冷房化改造に際して屋根に当板を敷いた上にクーラーを搭載してあり、当板を跨ぐように断面下部に切り欠きが設けられているのが特徴です。

 

実車の分散式C-AU711形クーラーには、給電方式や搭載車両毎に異なる構造に対して、C-AU711□-■形(□:給電方式でA~,■:構造でG1~)と区分されているようです。

詳細な事項は判りませんが、冷房化改造車では、113系0番台・115系0/1000/2000番台がMG給電でC-AU711A形,113系5000番台・115系5000番台がSIV給電のC-AU711B形,119系5000番台がSIV給電でC-AU711D-G3形(するがシャトル運用の0番台2両編成8本は、MG給電の集中式AU75E形で冷房化改造済み)。新造冷房車からはSIV給電のみとなり、211系5000番台がC-AU711D-G1形(1次車~3次車)とC-AU711D-G4形(4次車),213系5000番台/311系5000番台もC-AU711D-G4形,また車外スピーカーをキセ(カバー)内に収容したものはC-AU712形等の情報が趣味誌やウィキペディアに記載されており、外観形状に関しては側面のスロット形状など多少の差異はあるものの外形寸法は同一の様です。

なお、5000番台と表示したものには、5100/5300/5600/6000番台を含みます。

 

以上から、Nゲージの各社製品に搭載されたスケール寸法でないC-AU711形クーラーを、スケール寸法であるKATO製211系5000番台用のASSYパーツ「クーラー C-AU711D-G1形」(品番Z04-10040)に載せ替える(統一する)にしても、冷房化改造車では断面下部に切り欠き加工が必要となります。

 

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