東京・神田須田町と言えば、元の交通博物館と共にカワイモデルの名が浮かぶ老舗模型店ですが、何人かの方のブログ記事で、カワイモデルが今年3月末で廃業されたことを知り、時の流れをひしひしと感じてしまいました。

 

昨年9月末に上京した際(→こちら)に、偶然カワイモデルの前を通り掛り、まさか半年後に廃業されるなどとは夢にも思わず、懐かしさから思わず店舗を撮影していました。

カワイモデルは、須田町の交差点からJR神田駅北口に至る中央通りに面した西側にある自社ビル(カワイビル)の1階に店舗がありました。お馴染みの青い看板が目印です。

 

グーグルマップでも、カワイビルが表示されています。

 

ショーウインドーには16番の自社製品を展示したショーケース(右上)が鎮座していました。私自身が今ではNゲージ一辺倒となっていることもあり、何となく寂しさも感じて店内には入らずに撮影だけして通り過ぎてしまいました。今にして惜しいことをしました。

 

拝見したブログによると、カワイモデルは日本最古の鉄道模型メーカーとして1928年(昭和3年)に創業され、先代が須田町に小売店舗を開店されたのが1934年(昭和9年)とのこと。

同地で3回の建て替えを経て90年間も続いた老舗です。真鍮やホワイトメタルの金属製車両が主力製品でしたが、近年では16番の新製品発売もなく、店を継がれていた店主さんもご高齢となり廃業を決められたようです。今から60年ほど前の中学生の時に、同級生の友人と共に車両パーツを求めて同店へ何度も世田谷から通ったのが思い出されます。当時はまだNゲージはなく16番が主流で、友人が同店で購入した茶色のED14(ショーケース内には近江鉄道移籍後の灰青色のED14が展示されています)が、非常に羨ましかったことが思い出されます。

 

カワイモデル製品が入っていた懐かしい箱が手元に残っていました。50年位前まで熱中していた16番は、破損した車両や僅かなパーツの残材が、みかん箱(段ボール箱)に保管(放置)してあるだけです。一度、整理してみようと思います。