JR東海の「ひだ」・「南紀」に使用されているキハ85系は、ハイブリッド方式のHC85系(車両形式は電車)に2023年3月頃から順次置換えられて、2024年3月には全て定期運用から離脱する模様です。名古屋を起点に高山線・紀勢線で使用されており、関西在住のため関心の薄い車両だったのですが、大阪駅にも1日1往復乗入れており、時折見掛ける内に気になる車両になりました。

 

Nゲージ製品では、KATOで以前から製品化されており、最近ではリニューアル製品が2019年5月に再生産されていますが市場には既になく、古い製品も含めてオークションでも高値で取引されているようです。

以前にも写真だけ登場したことのあるキハ85-0番台です。KATOからはセット販売されており、オークションで入手した単品の車両です。過去に発売されたKATO製品を調べてみたところ、3バージョンの製品がありました。

①1991年〜 10-316「キハ85系 <ワイドビューひだ> 特急形気動車」 7両セット

②2004年〜 10-401/402「キハ85系 <ワイドビューひだ>」 5両基本セット/3両増結セット

③2017年〜 10-1404/1405「キハ85系 <ワイドビューひだ・ワイドビュー南紀>」 4両基本セット/5両増結セット

①②セットは、キハ85-0(流線形先頭車),キハ85-100(貫通形先頭車),キハ84(M車/T車),キロハ84(半室グリーン車)の5種類の組み合わせで、室内灯が標準装備されていました。

リニューアルされた最新製品③では、キロ85(流線形先頭車のグリーン車),キハ84-300(車販準備室なし・車椅子非対応で扉位置が異なる),キハ85-1100(100番台・貫通形先頭車のバリアフリー化改造車)が加わっています。更に、外観で変化のあったのが、貫通形先頭車の前面貫通扉にホロアダプターを装着,トイレ付車両の台車に循環式汚物処理タンクが装着され、先頭車用に鹿衝撃緩和装置(着脱可能)が付属となり、ライト基板がLED化,室内灯はオプションに変更されています。これらの追加アイテムはASSYパーツとしても販売されました。

 

 

そこで、これらのASSYパーツの一部を入手してみました。

キハ85ひだ南紀 ホロアダプター(品番Z06-1378),循環式汚物処理タンクが キハ85ひだ南紀 車端部床下機器(品番Z06-1374),右端の単品は流線形先頭車用の鹿衝撃緩和装置で、貫通形先頭車用の鹿衝撃緩和装置付スカートとを各2個組とした キハ85系鹿衝撃緩和装置付スカート(品番Z06-1361)の他、キハ85-1100 スカート(品番Z06-1386)もあります。なお、従来品①②の貫通形先頭車のスカートは、床板と一体成型のため、このASSYパーツは装着できないとのことですが、床板を切削加工すれば可能かと。

 

従来製品②のキハ85-0番台のオリジナルスカート姿です。

 

鹿衝撃緩和装置を挿し込んで装着してみましたが、これは好みが分かれるところ。貫通形先頭車用はこれ程強烈な外観ではなく、むしろあまり変わり映えがしない感じのものです。

 

従来品の車端部床下はスカスカで、カプラーが丸見えでした。

 

車端部床下機器を下からカプラーの根元付近に挿し込むだけで、見映えが向上しました。

 

因みに、車端部床下機器はこのような形状をしています。

 

貫通形先頭車はまだ入手できておらず、ホロアダプターの姿だけをご覧ください。車体に沿うのが写真での上面側で、従来製品①②に取り付ける時は、3ヶ所の爪を切除して接着する必要があります。

【追記】 増備した貫通形先頭車(旧製品)にホロアダプターを装着しました(→こちら

 

現車の引退に伴って、再生産されるのであれば新品セットを購入したいのですが、中古品のオークション頼りの現状では、予算的にも編成を揃えるには時間が掛りそうです。