先回は幹線用の電気式ディーゼル機関車の奔りDD50でしたが、これを改良して量産されたのがDF50です。模型では、当時のTOMYで随分昔から製品化されていました。

私はTOMY製のDF50を2両持っています。

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投入初期の茶色と、晩年の国鉄DL標準色となった朱色/灰色です。製品としては、朱色/灰色塗装が先に発売され、後から茶色塗装が追加発売されています。
 
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手前が朱色/灰色機のケース、奥側が茶色機のケースで、共にTOMY時代の製品です。

個別に見てみます。
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先に購入したのも、朱色/灰色塗装の製品(品番2204)です。
 
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初期製品で、車番と製造社名板は印刷されています。
 
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後から購入した茶色塗装の製品(品番2224)で、商品名ではブラウンと呼称されています。
 
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入手した時期は朱色/灰色塗装機よりも随分後で、既に改良製品になっていました。車番・製造社名板は、選択式のナンバープレート・メーカーズプレートに変更されています。
 
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ナンバープレートはDF50-31,57,543,559の4種類、メーカーズプレートは三菱マークが4枚,日立が2枚,川崎が2枚の3種類が添付されています。取り付けに関しては、0番台が三菱,543が日立,559が川崎との説明がインサートの内側に印刷されています。
 
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下回りでは、動力ユニットや動力台車のギヤ構成、床下機器の別パーツ化等の差異が見られます。(下側が初期製品、上側が改良製品)

 
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車体を上から見た限りでは、改良前後の造形に差異はないように見えます。
 
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正面から見ると、車番の選択有無以外に、スカート表面の表現やステップの有無、カプラー部の切欠き形状に差異が見られます。一寸見は判り難いのですが、スカートに大きく異なる点があります。ヒントは横幅!

 
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スカートを下から覗く(盗撮じゃないですが、 品がないとお叱りを受けそう)とその違いが判るんです。改良型の茶色機は車体とスカートが別パーツになっていますが、朱色/灰色機の初期製品ではスカートが車体と一体成型されていたのです。朱色/灰色機では、車体下部とスカートが共に灰色の同一色ですから、合理的な考え方とも言えますが、構造上の制約からスカートの横幅が広くなってしまいます。
 
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底面から見ると、スカートの横幅の違いも判ります。正面から見た時のイメージは、やはり別パーツに軍配が上がります。


一方、この車体側面には秀逸な表現をされた箇所が存在します。
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車体下辺に沿って配管(パイプ)が表現されているのです。この細い配管は簡単に破損するのではと心配になりますが、1枚前の写真を再確認して下さい。底面から見ると細い配管は無く、車体側板の厚さだけが見えます。側板を下方に延長して表面に配管を表現しているからです。この処理があまりにも見事で、配管だけが単独にあるように見せているでした。

このように素晴らしい出来栄えのTOMIX製DF50ですが、後年M社・K社からも製品化された頃を境に、店頭で見掛けなくなったようにも思います。同社HPの製品一覧にもDD54と同様に掲載されていませんが、既に生産中止となっているのでしょうか?
 
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DF50の重連が、ローカル列車を牽引する姿を再現してみました。スプリングウォームも快調です。この列車、先回DD50が牽引していた編成そのままではと、お気付きの方はまずいらしゃらないと思いますが、その時に併せて撮影したからです。


実機のDD50は、友人のお父上が設計者のお一人で、投入当初には現地にも出向いて検証確認等をなさっていたと友人から伺いました。DD50の成果がDF50にも反映されたことも踏まえ、電気式デーゼル機関車の模型ではありますが、敬意を表して連続投稿とさせていただきました。車番未整備の茶色機には、DD50の製造会社の名板となるように車番を選択して貼り付けることにします。