今回は、KATO製旧製品のカニ24(品番:5025)の床板取付についての失敗談です。

ストックしていたカニ24のASSYボディを組み立てるべく、ASSYパーツの床下セットで下回りの取付作業を開始したところ、組立が出来ません。今迄は気にも留めなかった事柄に、ようやく気付きました。ご存知の方にとっては当たり前の話で恐縮ですが、私は全く認識していませんでした。

結論から述べますと、テールサインとは反対の連結面側で床部分の構造が異なり、品番が同じでも車体と床下セットの組合せによっては組立が出来ないということです。具体的には、連結面側で ①車体の抜き穴形状と ②クリーム色の室内パーツの端部形状が大きく異なっており、新旧の組合せは出来ないということです。

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カニ24の同一品番:5025で、左側が初期製品、右側が後期製品です。(以下同様)

 

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裏返えにしてみます。

 

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車体長は同じですが、クリーム色の室内パーツは全長も違います。手前側が後期製品、奥側が初期製品です。

 

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クリーム色の室内パーツを側面から見てみました。 室内灯の取付け構造が変更されたようです。


最新製品以外に室内灯を装備したことがなく、全く気に留めていませんでした。新旧部品の組合わせを誤らなければ問題なく組立ができますが、私の失敗は、「旧車体(初期製品)に、床下セットに含まれる新室内パーツ(後期製品)の組合せ」をしようとして、室内パーツ裏面に形成された凸部のために連結面側でこのパーツが持ち上がり、後から嵌める側窓ガラスが連結面側で浮き上がってしまい全く嵌らなくなりましたということです。


従って、旧室内パーツなら大丈夫だったのですが、新室内パーツしか充当分がなく、上の写真の左側に出っ張った部分を切り落すか、裏面にある2箇所の凸部を削ることになります。または車体床に大穴を開けても良いのですがこの作業は大変です。
 

 

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そこで、新室内パーツ(後期製品)を旧室内パーツ(初期製品)の全長に合わせて切断してみました。切断したことで窓ガラスは支障なく取付けることができました。室内灯は取付けてないため検証していません。手前側が新パーツ、中段が新パーツを切断したもの、奥側が旧パーツです。

 

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同時に床板形状と集電板、ウエイトが変更されていました。手前側が後期製品、奥側が初期製品です。

 
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上記の床板においては、同時に台車の固定方法もピン止めからネジ止めに変更されています。手前側が後期製品のネジ止め、奥側が初期製品のピン止めです。品番の刻印は何れも№525で同一です。

 

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オハネフ25-100(品番:5021)も確認したところ、全く同じ構造の変化が見られました。比較写真のみ掲載します。新旧製品の配置はカニ24と同様です。

 

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オハネ25-100(品番:5022)をはじめ、24系のシリーズ製品(品番:5021~5025,5039)は同様です。なお、最近の製品で車体長が修正された24系の最新製品(品番:5170以降)では全く構造も異なります。

KATO製品の品番で、同等製品の場合、4桁の数字に+「ハイフン 数字」で示されています。最新製品の24系では全く同一構成の車体ながら、車体に標記された車両番号・号車番号の違いだけでもハイフン以降の数字が異なる品番となっているものもあります。例えば、あけぼの編成で、2号車オハネ25-211が品番:5182-1、3号車のオハネ25-218が品番:5182-2となっており、下回りはすべて共通です。
 

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今回の失敗もよく見れば、ボディ(品番:5025-1A)に対して、床下セット(品番:5025-3C)とハイフン以降の数字が異なっていました。1は銀帯で、3は金帯の違い程度と思い込んでいたのですが、実際は大幅な製品改良も含まれていたということだったのです。 この辺の思い込みが、そもそも今回の失敗の原因ですね。カニ24の場合は、ピン止め:銀帯が5052,金帯が5052-1、ビス止め:銀帯が5052-2,金帯が5052-3となっています。


長い期間に亘り生産される製品では、適宜改良が加えられて生産時期による違いがあり、互換性のなくなる場合もあるので、破損した場合や、中古品・ジャンク品を整備する際には十分な確認が必要ということでした。