皮膚のいたるところに発症した紫斑の異常に気付いて内科にて血液検査を依頼した翌日。


 

おっさんは普通に出勤し、朝からバタバタと仕事をしていたのですが、10時頃になって普段は鳴らない携帯が鳴っていることに気づきました。

表示には昨日採血をした内科の名前が。

 


なんとなく嫌な予感です…。



電話を取ると、内科医の先生から直接の電話でした。とても真剣な声で「血液検査の一部結果が出ましたが、かなりの異常値が出ています。紹介状を書くので、至急血液内科に罹ってください」と告げられました。


 

ただごとではないことが起きているというのは嫌でも伝わりますガーン



すぐに上司に説明し、今日は急遽お休みをいただくことにしてそのまま内科へ直行。

 

いただいた紹介状の大学病院は有名なところで、しかも近所だったのでこの点はとても有難かったです。



入院となるとやはり家族のサポートは必須です。

自宅からの距離がどれだけ近いかというのはとても重要な要素になります。


 

人生初の大学病院。



おっさんはこれまでの人生で手術をしたこともなければ、入院もないし、救急車に乗ったことすらありません。

ある種いたって健康体。


 

紹介状を持って受付をすまし、呼ばれるまで2時間以上…さすがに暇すぎるしいつ順番が回ってくるのかわからないのでお昼すら食べに行けないのが苦痛でしたプンプン


 

ようやく呼ばれると、外来で応対してくださった先生が数値を見ながら渋い表情をしています。

いくつか問診をしたうえで、もう一度採血をすることになりました。



何か変わるんだろうか?と疑問をいただきつつ採血をすると、今度は比較的短い時間で呼ばれます。

 

先生の表情は真剣でした。

「至急入院してください。大変危険な状況です」

 

数値の説明で強調されたのは、とにかく血小板の数が少ないということでした。



通常出血を止める血小板は人間の体内に15万~35万くらいあるといわれます。

おっさんの場合、昨日の時点で1万4千、そして1時間ほど前に採取した時点で7千しかありませんでしたガーン

 

「いま出血したら命に関わります」

 

いったん家に帰って仕事まとめて入院は明日からがいいかなぁとか甘い考えはすべて吹き飛びました。



そして、先生に「病名ってどういうものか検討はついているんですか?」と聞くと、

頭の片隅でどこか予想はしていた言葉が返ってきました。

 

「詳しくは調べないといけませんが、たぶん白血病です」と。

 

この時、意外なほど冷静に事実を受け止められていました。



待ち時間の間にも調べたりする中で、これはいよいよ重大な病だし、白血病ということもあり得ると思っていたのも大きいかもしれません。

もしくはおっさん自身が普段から冷静すぎるといわれるゆえんかもしれません。


 

なってしまったものは仕方ないのだから、悲観しても仕方ない。

とりあえず何ができるのか、何ができないのかを理解しなければ、という気持ちのほうが大きかったと思います。

 

しかし、入院となると大変です。なにせこっちは普通にお仕事に向かう格好&荷物だけで

なんなら夜は飲み会の予定が入っていたくらいです。(当然キャンセルしましたが・・・えー

 

妻になるべく動揺を与えないように連絡し、必要な入院道具を揃えてもらいます。



ただ、すでに午前中に連絡をした時点で心配性の妻はさっさと家に帰っており待機していて、

入院グッズに関してもしっかりと揃えてくれていました。本当にとても気が利き、頼りになる妻で助かりましたニコニコ


 

ある程度覚悟していた妻とは変わって、実家の両親のほうが動揺していたような気がします。


 

この後、家族がそろうまでの間にCT検査や、骨髄穿刺(マルク)という検査を受けたのですが、この麻酔が痛い!!ガーン

おしりをぺろんとむき出しにして、腰のあたりに針を刺して細胞を抜き取る検査です。

 

なんというか腰の奥の触れてはいけない部分にごりっと針が刺される感じ…。

その後抜かれている時の感覚が気持ち悪いという人もいるらしいですが、おっさんは平気でした。

ただ、できることなら二度とやりたくない感覚にいきなりげんなりとします。

 

この時点でおっさんの血小板の数値が異常に低かったので、先生たちはとにかく血が止まるかどうかの不安と戦っていたようです。

一応横で血小板の輸血もガンガンに始まってはいたと思うのですが、念には念を入れた圧迫止血でベッドの上であおむけ安静にさせられます。動かないで!と本当に重篤な患者のように扱われる新鮮な経験でした。

 

夕方に家族がそろったタイミングで、正式に先生から「急性前骨髄球性白血病」という診断が下されることになります。

また、この病気では必ずといっていいほど必発する「DIC(播種性血管内凝固症候群)」というものも起こっているということを説明されます。

 

入院予定は半年と告げられ、治療方針について確認を取られました。

 

とりあえず部屋に戻って夕飯の病院食をいただき、家族たちと別れて一人寝ることに。

輸血の影響か、夜の時点から熱が上がり始めてさっそくの洗礼を受けることになります。

 

クローバークローバークローバー

 

入院時の血液データ

血小板 7,000 (通常158,000~348,000)

ヘモグロビン 12.1 (通常13.7~16.8)

白血球 1,300 (通常3,300~8,600)

好中球 13.5% (通常42~68%)

FDP 157.1 (通常0~10)

D-ダイマ 57.6 (通常0.00~1.00)

 

欄外

PT 測定不能。笑

プロトロンビン時間という血液の固まりやすさを示した数値になるのですが、

おっさんの場合は検査結果にこの「測定不能」という衝撃的な文字が乗っていたので書いてみました。

それだけ血小板が足りずに危険な状況だったということですね……。