
「あー、もう嫌。
この仕事辞めたい!」
心の声が顔に出る。
眉間のしわが
もう取れなくなってきた。
Hさん、80代女性
中途半端に動けるが
かなり重度の認知症。
この「中途半端」が
現場では最も危険な状態になる
普段は車椅子でも
突然立ち上がって転倒する。
これまでに何度も
怪我をされている
夜中に転倒して頭を裂傷し
救急車で運ばれたこともある。
転倒予防は最優先でも
身体拘束は禁止
その矛盾の中で
スタッフは目を離せない時間が続く。
最近は食事を飲み込まず
口から吐き出すようになった。
体重の落ち方も著しい。
排尿もスムーズにいかず
膀胱炎を繰り返している。
認知症は
あらゆる機能を少しずつ奪っていく。
1年前、Hさんは
他の入居者と会話しながら
食事をしていた。
一人で歩いていた。
それがたった1年で
ここまで変わった
どうして
こんな病気があるんだろう。
現場にいると
悲しくなる瞬間が何度もある。


