どうしてだろう。

 
なんでだろう。
 
 
なんで、お母さんは妹たちばかりを可愛がるんだろう。
 
私はこんなに頑張ってるのに。
 
お姉ちゃんとして、面倒をみて、通知表だって私が一番いいのに。
 
お姉ちゃんは、大丈夫ね。
って、当たり前のように。
 
そして話は、手のかかる下2人のことに。
 
 
どれだけ頑張れば、注目してもらえるのかな。
 
 
 
そんなことを、心の奥の奥で、感じていたかもしれない。
 
明るく活発で、成績もよくて、クラスでの先生の評価も高い。
友達との時間も楽しい。
 
 
だから。
 
私はあの頃、私の本当の気持ちを感じることが出来なかった。
 
 
寂しい。
 
悲しい。
 
私をみて!
 
 
親の離婚の危機だった小学校3、4年生の頃の話だ。
 
でも普通に、学校は楽しかったし。
親の期待にも応えられていた自信があった。
充実していたと思う。
 
 
不安は、誰にも話さなかったし。
感じないようにしていたから、話すこともできなかったんだけれど。
 
夫婦喧嘩の時は、
妹と弟のフォローに必死だった。
 
それ以外の時も。
お父さんとお母さんが喧嘩しないように。
妹と弟が、度が過ぎないように空気を読んでた。
 
2人の顔色ばかりみていた。
周りの空気ばかり、読んでた。
 
そんなに上手くはいくもんじゃなく。
 
子供らしく、そんなことすっかり忘れて自分も一緒にはしゃいでしまい、父の機嫌を損ねたときには、死にたいくらいに落ち込んだ。
 
 
怖くて怖くて。
 
 
目が泳いでいただろう。
 
 
 
まるで、鬼のような顔。
 
 
眉間の深いシワ。
大きな目は苛ついてギラギラしている。
骨ばった顔がまた、恐ろしさを際立たせる。
 
 
今、過去に戻れるとしたら、いつ頃に戻りたいか。
 
なかなかこの質問の答えが浮かばなかった。
 
 
よーく、よーく、
内側に問いかける。
 
 
お父さんが、私だけに優しかった頃に戻りたい。
下の兄弟が生まれる前に。
 
 
どうして、そう思うのかなぁ。
 
愛されてるって、とっくに知ってるのにね。
 
頭で分かっているのと、感じるのは違うんだね。
 
 
体感したいんだ。
 
 
 
あの優しい眼差しを。
心から幸せそうな父の顔を。
 
 
見たいんだ。
 
 
 
私は思春期の頃から、父に心を閉ざしている。
 
全然今、普通に話せるけど。
 
 
心の奥に。
わだかまりという、塊がある。
 
 
だから、眉間のシワをみると、身体が緊張する。
 
生意気に、意見したりするし、機嫌が悪いのをスルーする。
母の方も悪い。と思ったりする。
 
 
でも身体の反応は違う。
 
 
 
私はまだ、父が怖い。
 
 
 
愛されていないんじゃないか。
 
 
そう感じている。
 
 
 
親の愛を信じられない小さな私。
 
 
 
ずっと。
そんな自分を直視出来なかった。
 
 
 
私は、まだ、父が怖い。
 
 
 
冬至の日。
 
陰極まって、陽と成すかなぁ。。