みなさま、こんばんは。本当にお久しぶりの更新になってしまいました。お変わりありませんか?
今年もあと20日ほどで終わってしまうということをこの間知り、呆然としています。まだ何もお正月の準備はしていないと焦っていますが、みなさまはいかがですか?これから寒くなってきますから、どうぞご自愛くださいね。
久しぶりの今日、皆様にお伝えするのは何がいいかなと考えていたのですが、今日はレメディのポーテンシーについてお話をさせていただこうと思います。ポーテンシー??何のこと?という方がほとんどではないかと思いますので、詳しく解説していきますね。
ホメオパシーのレメディはそのままでは毒性の強いもの、例えば砒素(アーセニカム:Ars.)やトリカブト(アコナイト:Acon.)が原料になっていることが多いです。毒性の強いものはそのまま摂取すると命の危険もあるので、原物質を希釈振盪という作業をしてレメディは作られます。
その希釈度は例えば30Cであれば、100倍に希釈することを30回繰り返す、ということになります。100倍を30回、というのは100の30乗ですから、出来上がったレメディには物質は含まれていません。ですから、お子さんやペットがもし間違えて大量に口にしてしまっても命にかかわることはありません(レメディは砂糖粒なので、一気に食べてしまうと砂糖の摂りすぎにはなってしまいますが。)。キットにも入っている200Cは、100倍に薄めるという作業を200回!もする、ということになるわけです。ちなみにCはセンチメートル、センチュリー(世紀)などの言葉でお分かりになると思いますが、100倍に希釈する、ということを指しています。
そんなに薄めたら、何も残らないんじゃない?と思われる方も多いと思います。でもホメオパシーのレメディはただ薄めるだけではなく、振盪、つまり叩くことも同時に行っています。叩くことで物質は何も入っていないけれど、目に見えないレベルで生体に作用を及ぼすことができると言われています。Cポーテンシーの場合、一般的には1回薄めるごとに5回叩くということが行われることが多いようです。だから30Cのレメディだと、5×30、つまり150回振盪しているということになりますね。ただし、叩く回数は会社によって差があって、ホメオパシージャパンのレメディは5回ではなく、40回以上叩いている、と聞いたことがあります(これは10年くらい前のことなので、今も同じかは分かりません。)ので、振盪の回数はレメディを作る会社によって違うようです。
現在、日本で、というより世界で主流になっているホメオパシーのレメディの希釈度は、Cポーテンシー(100倍希釈)ではないかと思います。ちなみにポーテンシーとは、レメディを作成する際に液体を薄めて振盪した回数を表す数値です。薄めるほど数字が大きくなりますから、30Cと200Cを比べると、200Cの方が希釈振盪の回数が多いということになります。
万が一の時のために自宅に常備するためのレメディキットはCポーテンシーで、砂糖の粒のものがほとんどですよね。でも、ホメオパスがその方に合わせて選ぶレメディはCポーテンシーでもなく、粒のものでもないことが多い、というのをご存じですか?
私はクライエントさんにレメディをお出しするときには、LMポーテンシー、もしくはQポーテンシーという、Cポーテンシーとは違う希釈振盪のレメディを選んでいます(ただしレメディによってはCポーテンシーしかないものもありますので、その場合はCポーテンシーを選びますが。)。
LM?Q?初めて聞く方も多いかと思います。このポーテンシーは、5万倍希釈という、100倍とはまったく違う希釈度で作られます。振盪の回数、つまり叩く回数は100回です。ですから、LM1からLM2にするには、5万倍に薄め、100回叩くということになります。この希釈振盪を考えたのは、ホメオパシーの父である、サミュエル・ハーネマンです。このポーテンシーはハーネマンが最晩年に試行錯誤してたどり着いた、最も理想的なポーテンシーと言われています。
LMポーテンシーの特徴として挙げられているのは、穏やかにゆっくりと作用するということです。特に長期にわたってお取りいただく場合に最適なので、相談会でお出しするレメディ(1か月から1か月半くらい同じレメディをお取りいただきます。)にはぴったりです。LMポーテンシーに変えてから、ホメオパシーのレメディにありがちな悪化を起こすことが少なくなったというのは、LMポーテンシーを導入したホメオパスは実感として持っているのではないかと思います。レメディをお取りいただいているうちに、ゆっくりと穏やかに、いつの間にか症状が気にならなくなっている、といった感じです。
この人はなぜ急にこんな話をしているのか、疑問に思われる方もおられると思います。LMポーテンシーのレメディをとるために、相談会を受けてください、というお誘いのためにこれを書いているのではないんです。いや、もちろん、相談会を受けていただいて、お困りごとを少しでも楽にしていただきたい、というのがホメオパスとしての私の望みではありますが…。
最近、ご自分で使える用のキットもLMポーテンシーのものが発売されたんです。プロのホメオパスがクライエントさんに使う、特別なポーテンシーをご自宅でも試せる、画期的なキットです。興味がわいてきませんか?
こちらはイギリスからのお取り寄せになってしまいますが、私もこの間から使っています。レメディのとり方も、砂糖粒を口に入れるのではなく、違った方法でとるんです。実際に使ってみた体験談も次回以降にお伝えしようと思っています。
本当は一度でお伝えしたかったのですが、情報量が多すぎるとかえって分かりにくくなってしまうかも?と思い、何度かに分けてお伝えすることにしました。レメディの希釈度なんて、ご自宅で使う分にはどちらでもよい、と思われる方もおられるとおもいます。でも、一番理想的と言われるものをみなさまにもご紹介したくて書いてみました。この続きはできるだけ頻繁に更新したいと思っていますので、読んでいただけたら嬉しいです。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。