「夏のハイドレンジア」の初披露は、7/4の「THE MUSIC DAY」で
その数時間後、日付を回った深夜の「シブヤノオト」でも歌われたのだけど
「THE MUSIC DAY」では歌われなかった歌詞が「シブヤノオト」で歌われて
え、さっきこんな歌詞なかったよね?と確認してしまうくらい
そこに惹かれて、これいいー、と(///∇//)
ただ、その後ドラマが始まり(7/6~)
「夏のハイドレンジア」は本家ドラマにあまりにもぴったりはまりすぎているので
使うことに気が引けたのですが
ま、それを言ったらどの曲もそうだし、、まあいいか^^;
さすがにドラマ期間は終わってからと思っていたら
ブライトン・ビーチが始まったりして
自分が集中出来なかったり
舞台が終わったら、とりあえずたまりにたまった下書きを
UPするのが先と思ったりしているうちに
秋も深まってしまいましたが
(思い立ってからUPするまで時間がかかるのはいつものこと)
冬になる前に^^;
何度か書いているのだけど
誰も覚えていないと思うのでまた言いますが
書き始めたのは
サマパラ2017の"Sunshinesmile"が好きすぎて
その世界で遊びたい(勝利くんと恋愛したいw)と思ったのが始まりで。
以来、時はリアルに流れて、色々段階を経て
今回、付き合って丸4年です(*´ェ`*)
(戯言なんでスルー推奨)
ということで、ここから先をお目に入れるかは
自己責任でお願い致しますm(_ _)m
<妄想Story>
(#01)Sunshinesmile 2017.8
(#02)イルミネーション 2017.12
(#03)Twilight Sunset 2018.8
(#04)青い恋人 2019.8
(#05)僕は君のすべてになりたい 2020.2
(#06)冬が来たよ 2020.12
(#07)夏のハイドレンジア 2021.8
冷蔵庫からハリオのボトルを出してお茶を注ぐ。
グラスの中で氷がお茶に泳いでカランと涼しげな音を立てた。
「あー、純貴さんやっちまったよ」
「うわっ、デカ・・G!」
ドラマの録画を見ている勝利くんの声。
どの場面を見ているのかわかるよ・・・
7月クールのドラマが6月から始まって見そびれたと言っていた岸くんのドラマ。
その録画をようやく見に来ている、久しぶりの休日。
リビングのローテーブルに冷茶を出す。
「赤瞳さん」
「・・?はい??」
「倦怠期編、彼氏がデリカシーに欠けるので気分が上がらない彼女にかける甘ーーい一言。糖度1000%で」
「なんか色々違うけどな」
薔薇のペンライトのスイッチをカチカチしてカラフルに点滅させて、マイクのように差し出す。
「なんでこれがすぐ出てくるんだよ」
「はい!」
「うーーーん・・俺はCカップが好きだよ」
「ブッブー」
スイッチボタンをカチッとする。ペンライト消灯。
「残念」
離れようとすると腕をぎゅっと引かれて抱きすくめられた。
「冗談だよ。俺、まだデザート食べてないんだ」
勝利くんのどアップ・・ノーメイクでメガネで髪型ノンシャランでも、キミは本当にキレイだね・・・
何年見続けてもドキッとして新鮮にときめく。
「牛乳アイス食べる?」
「俺が作ったの? "ミルクジェラート"な」
「はいはい。持ってくるね」
「それはいいからさ。一緒に見ようよ。映画にする?」
本当は、スイーツのデザートが欲しいわけではないことはわかる・・けど。
「落ち着かないから先に片付けしちゃうね」
「後で俺がやるよ」
「シェフには豪華ディナーをお願いするんで。すぐだから岸くん見てて」
私は勝利くんの腕から抜け出した。
お隣同士の部屋に住むようになって、時間さえ許せばいつでも会えるようになって。
キッチンで昼食の片付けをしながら、結婚生活をイメージする。
結婚と違うことは、一緒にお出かけ出来ないこと、人に紹介出来ないこと
結婚式を挙げられないこと、子供を持てないこと・・・・・
それでも、私たちにとっては、これ以上はない、きっと一番いいカタチ。
気づくと足もとで、チャイちゃんがおりこうさんにお座りして見上げていた。
そういえばいつの間にか鳴き声が聞こえなくなって静かになっていたね。
リビングを見ると、勝利くんはソファに横になって眠ってしまっていた。
濡れた手を拭き、座ってチャイちゃんを膝に抱き上げ撫で撫でする。
「寂しいねぇ・・遊んでもらいたいね・・」
チャイちゃんはクゥンと応えてペロペロした。
* * *
目が覚めると、テレビも電気も消されて、タオルケットが掛けられていた。
レースのカーテンに日射しはなく、寝ている間に外は夕立の世界になっていた。
優はソファーを背もたれに床に座って、ローテーブルに俯してうたた寝している。
その傍らにくっついて寝ているチャイ。
平和なお家のお昼寝タイムだな・・・せっかくの貴重なday offなのに。
手を伸ばしたけれど、俯してる優の背中に届かなかったから
俺はスイッチを入れて身体を起こして、彼女の隣、チャイの居る反対側に腰を下ろした。
優とマンションの隣同士の部屋に住むようになって、人目を避けて会うというハードルがほぼなくなった。お互いの部屋を行き来し合う環境は、プライバシーが保たれた同棲のようなもので・・・俺にとってはベストな、都合の良い環境ではあった。
けど・・こうして引きこもっているだけで、いいわけないのは分かっている。
ローテーブルの上には解きかけの問題集。何の勉強をしているんだろう?
俺のために優は実家を出て、ここにいてくれる。
俺のために彼女は転職して自立した。結婚しなくても大丈夫と言う。
出会った頃よりずっと強くなった。俺のために。
彼女が寄りそってくれるほど感じる、愛しさと、切なさ、責任感、障壁・・
無限のループは置いておいて。
俯す優の背中にくっついて後ろから両腕を回した。
「・・ん・・勝利くん・・」
「寝ちゃったよ。ごめんね、せっかく二人でいられるお休みだったのに」
「全然・・・今日はずっと一緒にいられるんでしょ?」
「朝まで一緒にいられるよ」
「うん」
俺はそのまま優を抱いて倒れ込もうとしたが。
「ちょっ・・ ねぇ」
優の抵抗に遭う。押し倒そうとした先にチャイがいたから。
「子どものいる夫婦みたい」
そう言って優が笑った。
「お子さんおねんねしてるから」
反対側、自分の側に抱き込んだ。
ワン!
しばらくまったりとキスを交わしていたが、チャイの声で我に返った。
「ごめん・・私が動いたからチャイちゃん起こしちゃった」
俺たちが離れるとチャイが二人の間に意気揚々と割り込んでくる。
「ねぇ、私ももっと遊んでもらいたいー」
そう言って優は背中から抱きついてきた。
チャイを抱いて優を負ぶって・・平和すぎるday offだった・・
* * *
勝利くんに言われて夕食用のミニトマトをベランダの植木鉢から収穫する。
今夜のディナーはフレンチらしい。
キッチンで勝利くんはすっかりシェフの顔になっている。
好きなものに夢中になっている顔・・・私に向けられている顔はどうなんだろう。
私の感情のフィルターがかかるから自分ではわからない。
都合のいい女とかあるかな・・・勝利くんの負担になるようなことは言わないし求めないって、そう決めて付き合っている。けど、私もいつまでも若くはないよ・・・引き際を、考える時が来るのかな。でも、そうしたら、その後勝利くんが30代とか40代になって、若い女の子と結婚したら、私は耐えられる? きっと・・・私は他の人とは結婚なんて出来ないよ・・・
ミニトマトのボウルから顔を上げると、夕立が通り過ぎた空には陽射しが戻っていて。
「うわ」
「どした?」
「虹!すごい綺麗」
下ごしらえの手を休めて勝利くんが来たから、私は慌てて窓を閉める。
窓は外から見えないミラーガラス。
「おー」
くっきりと、大きな虹。
「あれだね。晴れ渡るフィナーレ」と勝利くんが言った。
「え?」
私、すぐに頭が回らなくて・・
勝利くんは私の手からボウルを取ってローテーブルに置くと、指先を絡めてきて手を繋いだ。
「連れていくから」
繫いだ手にぎゅっと力が籠もる。
晴れ渡るフィナーレへと 手を引いて連れていくから
私も握り返した。
「ずっと離れないよ。おばさんになっても離れないんだから」
「優がおばさんになったら俺はおじさんだし」
「勝利くんはかっこいいしモテモテだからいくらでも若い彼女が出来るよ」
「ばーか」
もどかしそうに何度も握り直してくる手が痛かった。
「優が一番キレイだよ。僕のヒロインなんだ、君が」
グイッと引かれて抱きしめられた。
幾度 季節が 巡っても ヒロインなんだ
僕の最初で 最後のヒロインなんだ 君が
「最後のヒロインだよ」
力強い腕の中に優しく包まれて、私は笑って、泣いてしまった。
ハイドレンジア そう 雨に綻ぶ 花に誓おう
守り抜くよ 重ねた この温もり
Fin.
※ タイトルと歌詞は、Sexy Zoneの『夏のハイドレンジア』より引用させて頂きました。
冒頭で勝利くんが見ているドラマは
岸くんが出ていた7月クール月9ドラマ『ナイト・ドクター』
第1話ラスト、戸塚純貴くんの浮気現場に波瑠が出くわす場面^^;
Posted by ゆりりん
(佐藤勝利/ブログ)