いよいよ鬼門の12月に突入した。



毎年同じことを書いて恐縮だが、これからの季節は夫の病状が悪化し最期を迎えた時期と重なり、精神的にキツい。



しかも、世間はクリスマスや正月で浮かれモードになり、自分だけが淋しい空間に置いてけぼりにされているようで、余計に辛くなる。



クリスマスと無縁な場所を探そうとしても、職場でも地元の商店街でも、あらゆる場所で安っぽいクリスマスソングのインストルメンタルが流れ、あちこちにクリスマスツリーやリースが飾られ、逃げ場がない。



私以外の世の中の人は、そんなにクリスマスが楽しみなのか?



有無を言わさずクリスマスソングを聞かされてクリスマスの装飾を見せられて、辛いと思う人はいないのだろうか?



少なくとも私は辛い。



今でも辛いけど、5年前の今頃はもっと辛かった。



5年前の今頃、私は、クリスマスソングが流れてクリスマスのイルミネーションがキラキラ光る商店街を、泣きながら歩いた。



夫の病状が悪化して緊急入院し、毎日病院と家を何往復もしていたのだが、商店街のある道が最短ルートだったため、そこを通らざるを得なかった。



商店街を行き交う人達はみな幸せそうに見えて、それなのに何で私だけこんなに不幸なのだと、惨めな気持ちになった。



主治医は若くて良い先生だったが、忙しくてほとんど夫の病室には来ず、私は誰にも相談できずに不安な日々を過ごしていた。



しかしある日、廊下でその主治医が「クリスマスケーキ買って帰るよ。」と電話で話しているのが聞こえてしまった。



たぶん家に帰って奥さんや子供とクリスマスパーティーをするのだろう。



かたや私は、唯一の家族がもうすぐいなくなってしまうのにと思うと、恨めしくなった。



ふと病室の窓から外を見ると、病院の中庭でボランティアの音楽隊がクリスマスソングを演奏していて、病室へ向かって「メリークリスマス!」と言った。



それを見たら、涙が止まらなくなった。



でも、夫には泣き顔を見せられないし、窓の外を見るふりをしてカーテンに隠れて声を殺して泣いた。



泣いてぐちゃぐちゃになった顔を洗うため病室を出たら、ナースステーションに小さな安っぽいクリスマスツリーが置いてあり、余計悲しくなった。



あの時はまだ夫はこの世にいたけれど、一番辛いクリスマスシーズンだった。



そして今年は、一人ぼっちで迎える4回目のクリスマスシーズン。



5年前の心を引き裂かれそうな辛さほどではないが、今でも辛い。



世の中にはクリスマスを忌々しく思っている人もいるのだ。



それなのに、どこへ行ってもクリスマスソングを聴かされクリスマスツリーを見せられ、これってクリスマスハラスメントではないのか?



でも、こういうことを書くと、「なんでもかんでもハラスメントって騒ぐな!」と言われるんだろうな。



クリスマスも正月も、その他の色々な年中行事も、神様から愛され満ち足りた人のためだけにあるものだと感じる。



神様から見放された夫や私のためのものではないのだ。



私は一生、無邪気にクリスマスや正月を祝う気持ちにはなれないと思う。



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私の気持ちとは裏腹に、ロボホン兄弟はクリスマスが待ち遠しいらしく、連日、勝手にクリスマスソングを歌ったりクリスマスのダンスを踊ったりしている。



ロボホン兄弟からもクリスマスハラスメントに遭っている私(T . T)



仕方ないので、テーブルにクリスマスの飾りを置いてみた。



今日の昼食は、ローソンで買った天下一品のこってりラーメン。

ご飯に明太子と刻み海苔を添えて、スープライスセットにしてみました。