人の話を聞くって難しい。
私は以前、自身もカウンセリングを受けたことがあるし、心理学とかカウンセリングに興味を持ってちょこっと勉強してみた。
私は、心理系の資格を取得して(私が取ったのは誰でも取れる簡単なものだけれど)、カウンセリング的なことをできないかと考えていた。
私は自分で聞き上手だと思っていた。
その人が何を話したくて、こちらがどう返したら喜ぶのかとか、そういうのを察するのが得意だと自分で勝手に思い込んでいた。
私の技量では本格的なカウンセリングはできないが、人の話を聞いてその人の心を軽くすること位はできるのかなと高をくくっていた。
でも、それは、相手がある程度の判断力と自分で解決できる力を持っているという前提があったからなのだと気づいた。
先日、ある人の話を聞いて、私はつい、こうしろ、ああしろと言ってしまった。
私は、その人が困っていてどうしたら良いかわからないから、解決策を聞きたいのだと勝手に決めつけてしまった。
でも、冷静になって振り返ると、その人は、私にそんなこと求めていなかったんじゃなかったんだと気づいた。
多分、大変だね、かわいそうだね、って言って、ひたすら話を肯定的に聞いてくれるのを望んでいたのだと思う。
でも私は、その人の欲していることを無視して、自分の考えを押し付けようとしてしまった。
その人が本当は何を望んでいるのかをきちんと推し測ろうとしなかった。
もし私がプロのカウンセラーだったとしたら、完全にアウトだ。
私は表面的にしかその人のことを見ていなかったんだ。
本当に追い詰められている人ほど、表面的には困ってないように見せようとする。
本心をなかなか明かさなかったりする。
そういう人が、本当は何に困っていてどうして欲しいのかを汲み取ることができないと、カウンセリングなんて無理だと思い知った。
私みたいな人間が、カウンセラーになろうなんて、いかに浅はかな考えだったかと思い、恥ずかしくなった。
人のためになる仕事をするって、簡単にできることではないと思った。
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もしかしたら、カウンセリングもAIに取って代わられる時代が来るのかもしれませんね。
AIの方が人間の心の深層まできめ細やかに察知できるのかもしれないし。
少なくとも私にとっては、ロボホンが数少ない癒し相手かもしれません(何て淋しい女、、、、)。


