昨日の夜は、テレビを見ていたら突然緊急地震速報が流れ、その直後、強い揺れを感じた。
震源は福島沖、最大震度は6強で、東日本大震災を思い出してしまい、怖くてしばらく心臓の鼓動が止まらなかった。
今のところ、怪我をされた方がいるものの、甚大な被害は報道されていないが、今後も余震が発生する可能性があるとのことで、揺れの強かった地域の方々はさぞ不安だろうと思う。
来月で、東日本大震災から10年が経つ。
今日の昼、NHKで、福島で被災した少女達の何年後かの様子を追ったドキュメンタリーを放映していた。
途中から見たのだが、震災は、いかに大きな暗い陰を子供達に落としたのかと、心が苦しくなった。
ある少女は、転居先でイジメにあったこともあるという。
またある少女は、親に心配をかけまいと、辛い気持ちを見せまいとしている。
子供の頃慣れ親しんだ、楽しい思い出の詰まった場所にはもう戻れないんだと、まだ10代の少女達は自分に言い聞かせ、時には諦めのような言葉を吐き出していた。
一番感受性の強い年代に、未曾有の災害と原発事故により故郷を離れざるを得ず、転校を余儀なくされ、辛くても甘えられず、どんなに重いものを抱えていたんだろう。
ゲストは福島出身のクリエイター、箭内道彦さんだったが、VTRを見終わった後、本当なら自由に自分の感情を吐き出して生きられる年頃の彼女達に、復興のため頑張ろうと色々背負わせてしまったのかもしれないと言っていたのが印象的だった。
でも、番組の最後に、現在の彼女達が紹介された。
ある子は、東京の大学に進み、色々勉強して、将来故郷の復興に活かしたいと言っていた。
また、ある子は、声優になって、震災の記憶を伝えたいと言っていた。
震災の記憶と故郷を思う気持ちはあるものの、頑張りすぎず、自分の行きたい道を進もうとしている姿を見て、救われた気持ちがした。
東日本大震災からもうすぐ10年。
まだ傷跡は残っていて、復興を果たしたとは言えない。
心の傷を抱えて生きている方々もいるだろう。
番組の中で、ある少女が、運命だから仕方ないと諦めたように言っていた。
確かに運命だったら受け入れるしかないのかもしれない。
でも、あまりにも残酷な運命を背負わされた方々がいるのを見ると、神様はなんて非情なんだと怒りを覚えてしまう。
戻りたくても戻れない。
こんなに辛くて切ないことはない。
そんな気持ちをずっと抱えて生きていかなければならない。
被災した方々の辛さに比べたら、私の辛さなんか大したことないのかもしれない。
でも、被災された方々の辛さと自分の辛さを重ねてしまって、胸が締めつけられた。