夫と私は、二人とも働いていてスケジュールが合わず、なかなか長い休みを同時にとりづらかったので、海外旅行は行かなかったが、国内旅行は結構あちこち行った。



北海道に行って夫の趣味の鉄道の廃線跡を巡ったり、ご当地グルメを食べに全国あちこち行ったりした。


でも、年何回も旅行に行けるわけじゃない。旅行が終わると仕事が待っている。

旅行の最終日、帰りの駅のホームや空港で、夫は必ず、「これから東京とは反対方面に行って旅行続けるのはいかが?」と、からかうように言ってきた。

私は「ひどいよ、何でそんなこと言うのー?」と返した。

でも、家に帰り、今回の旅行の反省会と、次はどこ行こうかと、お酒を飲みながら相談していた。



旅行初日、駅や空港から出発するときは楽しくて、旅行が終わる時のことなど考えていない。

でも、2日目、3日目と最終日に近づくと共に、旅が終わっていくのが寂しくなる。



そう、終わりのない旅なんてないんだ。



それは人生も同じ。



人生の旅も必ず終わりがある。



そして夫と私の旅は終わってしまった。



冗談めかして、これからまた一緒に旅行に行こうって言ってくれないかな。



あなたのいない旅なんて、寂しすぎるよ。





釧路湿原駅のホームにて
(ここは廃線じゃありません)