spoonアプリのtalk機能にて、書き手をしていたユリンですハロウィン


spoonアプリのtalkにて投稿していた、長編もの《染師》の台本置き場となります(現時点で未完)。


talk機能が10月4日でほぼ機能が停止したため、こちらに置かせていただきます。


過去spoonにて投稿していた分が、Amebaブログでもやっと投稿し終えたため、今回から続きを書いていきます。


2、3話分の投稿となりますのでよろしくお願いします🙇


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「ご令嬢(ご令息)は痛みに声を上げたかと思うと、激昂して貴方の胸ぐらを掴み上げた。そして口汚く罵ったかと思えば、貴方の気管チューブを無理やり引き抜いた。
医療関係者でもない人に無理やり抜かれた痛み、そして喉のやけどによる呼吸困難が貴方を襲った。
苦しさからチューブを取り戻そうとする貴方は、あるものをとっさに掴んだ」

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「それはご令嬢(ご令息)の首から下がるネックレスだった。
必死だった貴方に、力加減なんてできるはずなかった。目の前のご令嬢(ご令息)は、痛みに顔を歪めたかと思うと、貴方を突き飛ばした。
千切れたネックレスを手にしたまま、貴方はベッドから落ちてしまった」

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「打ち所が悪かったのか、そのまま意識を失い…そこからの記憶は曖昧だった。
退院した覚えもないのに、普通の生活をぼんやりと送っていた記憶を持ったまま、この染物屋にやってきた…これが、貴方の記憶ですね。
…憶測ですが、貴方は今、植物状態なのかもしれません。それならば、2年前からの記憶が曖昧なのも説明がつきます」


✨️次回、131話~数話投稿予定。