本日、お昼ご飯をとろうとレストラン街を歩いているときにふと、麻布茶房が視界に入りました。

 抹茶のソフトクリームがバーンと聳えるパフェなどが揃う和風甘味のお店でありますね。


 さて。この麻布茶房を目にして、とあるエピソードが想起されたのでありました。


 数年前、仕事の関係で北海道・札幌に滞在した時のことでございます。

 その時、ちょっとご縁が出来て仕事帰りにお昼をご一緒にという流れになりました。

 その方は千歳市だったか、その辺りのご出身の方でしたが、わたくしが「どちらに入りましょうか?何処かおススメはありますか?」と伺いますと、驚くべき返答が来ました( ̄▽ ̄;)


「麻布茶房いかがですか?」


ん?あ?えー?麻布茶房って、あの麻布茶房?


私は想定外の返答を受けしばし動揺しました。

 相場として、新鮮なネタがどっさり乗せられた、海鮮丼の名店かお寿司屋さんか、ラーメン?はたまたジンギスカンあたりを思い浮かべていた私は、あまりに短絡的でした。

 なぜならその発想は、偏に「道民にあらず」なものであったからです。


そして、恐る恐る「麻布茶房は良くいらっしゃるのですか?」と尋ねてみました。


 彼女は嬉々として仰いました。

「いえ、札幌市に住んでいるわけではないので、滅多には来られません。ですから、札幌に来た時は、必ず来ます!」


益々わからなくなり混乱状態の私でしたが、この彼女をして、今から麻布茶房以外の選択肢を受け入れる可能性はゼロだと確信したので、ご提案を指示し、お店に入店しました。


「いらっしゃいませ!何名さまですか?では、こちらの席にどうぞ!」

→ごく一般的な接客の流れでありましたが、彼女はとても嬉しそう💕


席にかけると、彼女は語り始めました。

「やはりね、東京の資本のお店は従業員教育が行き届いていて、接客が素晴らしいのですよね。もう、ここは最高です!」


ほぉ・・・

彼女が麻布茶房にハートを鷲掴みにされているのは、味でなく従業員の接客態度なのか???と、いきなりカウンターパンチを喰らわされました。


なおも彼女は言いました。

「北海道って、新鮮な食材が豊富なせいか、味さえよければいいでしょ?って感じで接客がイマイチなお店が多いんです。反対に、麻布茶房みたいな、東京に本拠地があるお店は、その点が全然違って素晴らしいので、ついつい行きたくなります」


ほほほほー。


なんとも目から鱗な感じがしました。


北海道に長めの滞在をした時に、そこまでひどい接客は受けた経験がなかったけれど、そう言われてみれば、確かに然程丁寧でないこともあったかな、と思ったりもしました。

良く言えば、素朴で飾りすぎないとなるのでしょうけれどもね。


地元の接客の質が、北の大地の方に(全員でないにしても)喜ばれていたなんて!本当に驚いてしまいました。


 街の麻布茶房を見かけるたびに、思い出す話です( ̄∇ ̄)