同志☆ | 伊藤由里子オフィシャルブログ「YURIKOの今日のヒトコトひとりごと」by Ameba

同志☆

Kennyさまがブログに私について書いてくれました。

http://ameblo.jp/kenichiro-nomura/entry-10167714085.html  

彼の文章を読んで、私もその時のことを思い出し、書いてみたくなったので、その時のことを書いてみます。


95年、サンディエゴ。Kennyさまが感動のワールドチャンピオンシップ優勝をした場所です。

私にとっては初めてのアメリカでのWAC(ワールドエアロビックチャンピオンシップ‐ANAC)でした。


先週のスズキジャパンカップの歴代チャンピンズデモでやらせていただいた曲、

グロリア・エステファンの『Turn The Beat Around』で挑んだはじめてのアメリカでの大会。


私はセミファイナル6位で、ファイナルには通過できず、

「きちんとファイナルをみよう!」と思っていました。

私とファイナリスト5人の間にどんな差あるのか、ちゃんと自分の目で確かめたかった。


女子上位5名が進んだファイナル、上位4名の実力は白熱していました。

わたしにはとってもキラキラしてみえました。


でも、私と点数があまり変わらず、5位で決勝に進んだ選手(誰か忘れちゃいましたけど)の演技は、はっきりと他の4選手とは実力に差があったし、私にとって魅力的ではありませんでした。


「私は今回、万が一ファイナルに進んだとしても、あの5番目の選手と一緒だったろうな。

あのキラキラしたファイナルのステージにふさわしくなかったんだろうな。」


ただファイナルに出たいんじゃない!

私はあそこにふさわしい私になっていつかあのステージで演技したい!


心からそう思いました。


そんな気持ちを忘れたくなかったら、金色のメダルをかたどったステージのバックウォールを見つめる私の後ろ姿を写真におさめてもらい、いつも見えるところに飾ってあったっけー。


そんなことを感じた異国での大会で、世界中のひとから名前を呼ばれ、表彰台の一番高いところで金色のメダルをつけ、世界中の人たちから大きな拍手と歓声を浴びた日本人「野村健一郎」。


おなじ日本人として、自分はKennyと同じ日本人なんだと思うことは、私とって勝手に誇りでもありました。


彼は私が誰にも言ってない悩みを、まるで全部知っているかのように、それとなくアドバイスをくれることも多く、

「なんでこのひと何にも言ってないのに私が思ってることわかるんだろう!?」ということもよくありました。


同じようにアドバイスをくれた方が、私にとってはもうひとり。

『Turn The Beat Around』を振りつけてくださった方であり、日本人として初めて世界一になった女性。

近藤(旧姓)佐知子先生。


なんで野村さんや近藤先生は、私の心の中が見えているんだろう!?

不思議でした。


でも、ある時気づきました。


「あー、お二人は私より先にこの道とおってるんだ!

だからつまづきそうな石がどこにあるのか、

乗り越えなきゃいけない壁がどの辺で立ちはだかっているのか、

私よりも早く知ってるんだな。」と。


私には同じものを志した素敵な先輩がいて本当によかったです。


そして、Kennyさまとは長いあいだチームメイトでした。

同じ「ジャパン」の先輩であり、私にとって本当に信頼できる同志でした。


きっとこれから先もそれは変わりません。


Kennyさまの奥さまであり、女性チャンピオンとしての先輩でもある野村千絵さん。

この前、ある選手が「私にとって千絵さんは競技の世界を志すきっかけになったあこがれの人」と言っているのを聞いて、なんだかとっても嬉しくなりました。

ご夫婦そろって本当に素敵な先輩です。

そして本当にこのご夫婦にはお世話になっている今日このごろ。


今後ともどうぞよろしくお願いいたしますm(_ _ )m