よく晴れた日の昼下がり。

程よく冷えた部屋。

お互いに別々のことをしてる。

彼女はソファーに座ってクッションを抱いて、映画を見てる。

何度も何度も見て、ストーリーなんてすっかり覚えてるだろうに。

そんな彼女が、かわいいって思う。

「ひゃっ!」

不意打ちで白い頬を突っついたら、真ん丸な瞳がオレを映す。

その表情がかわい過ぎて、思わず笑ってしまう。

そんなオレを見て、つんと突き出す唇。

「ごめんって」

その唇に軽く触れてみたら、また真ん丸な瞳になって、真っ赤になる。

いつまで経っても変わらない。

ぷいってそっぽ向くから、真っ赤になった耳が見えた。

クスッと笑って耳にキスしたら、手で押さえて振り向いたから、そのままフレンチ・キス。

「も、もう!」

怒った彼女がオレにクッションをぶつける。

「ごめんごめん」

クッションを避けながら、笑う。

なんかいいな、こんな時間。

ひとしきりオレを叩いて、プンプンしてる彼女。

そんな顔すら愛しくて。

両手で頬っぺを挟んで、むにゅっとしたら驚いて変な顔。

その顔がまた可愛くて、ちょっと長めに触れてみるオレって、どうかしてるかな?



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えーご無沙汰の短編ですね。

久々に車の中で曲を聞きまくりまして。

そしたらふわぁっと浮かんで見えた景色。

いつもは時間が経つと消えちゃうんですけど、今回はずーっと映像がリピート再生されてて。

久しぶりの感覚に、描いててドキドキ。

さて、アナタは誰と休日を過ごしましたか?照れ