鬼が来た!【ネタバレ】
日本占領下の小さな村に暮らすマー(チアン・ウェン)の家に、ある夜突然男が現れ、銃を突きつけて2つの麻袋を預けていった。袋の中身が日本兵・花屋(香川照之)とその通訳であることを知り、長老たちと相談したマーは村の安全を重視し、言われたとおりに花屋を1週間隠すことに。「早く殺せ」と荒れる花屋に、マーは食べ物を与え、傷を介抱する。花屋を隠し通して1週間が経っても男は現れず、マーたちは再び相談し花屋を殺してしまうことにするが…。
[ 2002年4月公開 ] 製作国・中国
カンヌ映画祭のグランプリを取ったというだけあって、作品のクオリティーが高かったです。
派遣先で数か月ほど、中国と取引をしていた会社に行っていたのですが、中国に行くと「日本鬼子!(日本人は鬼の子だ!という意味)」と、稀に言われるらしいです。
成程、こうやって見ると、なかなかの鬼っぷりじゃないっすか!
花屋(香川照之)の小男ぶりには、脱帽しました。
ヒールなんてもんじゃないですよね!!
シンドラーのリスト を劇場で見たときこんなクオリティの高い反日映画が出来たら、さぞかしいやだろうなぁ…と、日独伊三国同盟な事を考えていたのですが、とうとう見てしまいました、という感じです。
んまあ、シンドラーのリストとは全然異質のものなんですが…
大体、花屋の登場からして…
なにこれ~~三( ゚Д゚)
といきなり涙目になりましたし…
しかし、チアン・ウェン監督は、この映画を撮るにあたって、日本軍を入念に下調べしたらしいのですが、
雰囲気は少なくともパールハーバー の日本軍よっか数段リアルです。
特に、中国人男性を立たせて、その人を囲むように円を描き、
「この線からお前、絶対に出るなよ!!」
というシーンがあったのですが、これって、小学生の時に絶対にやってるイヤがらせじゃないですか。
あれって日本特有の嫌がらせスタイルなんですかね?
とにかく、まあ、なんだか生々しくて、ちょっとうつむいてしまうシーンでしたよ。
ところで、ラストシーンを見て思ったのですが、主人公のマーを罰するシーンのあたりなんかを見ると、国民党をスケープゴートに、中国国内の政府に対する不満を反日感情で紛らわすという昨今の様子を、感じてしまいました。
花屋は自ら進んでマーを斬首していない。花屋に命令させたのは、鬼の子日本人ではない。このあたりで、強烈なアイロニーを感じました。
マーがいわゆるジェット式といわれる、背中に大きな棒を背負わされて後ろで手を組み、大勢の人の前で断罪されるなんて、思わず「ワイルドスワン 」の文化大革命を思い出してしまいましたよ…
だからって、日本軍を賛美したり、中国を批判したりする気持ちは、私には毛頭ないっす。
だって未だにネットでは、この花屋が呪詛のようにつぶやいていた差別的な言葉を発する人が、「この手の話はウソだ!!」って言ってるんですもの。説得力ないじゃないですか。
しかし、最後の生首廻るシーンはずっと「わ!わ!わ!わーーーーー!!」と叫んでいました…
とりあえず、軍艦マーチはしばらく聞けそうにないですよ…オヨヨヨヨ…(昭和)
香川照之さん、すげぇっす!!度
200ポイント
キャプテンサワダはキャプテンっす!!度
300ポイント
子供可愛かったのに…
300ポイント